タバコと肺の関係!吸い方で変わる危険性と肺の痛みの原因や予防策・注意点

タバコは百害あって一利無し、禁煙の風潮はますます広がり喫煙者にとっては肩身の狭い世の中になりましたが、それでも健康なまま煙草を吸い続けたい!という方のために、タバコと健康の関係について改めて解説いたします。

タバコを吸うと肺はどうなる?タバコと肺の関係をおさらい!

タバコが肺によくないことはわかっていますよね。禁煙はダイエットと同じくらい続けるのが難しく、挑戦しては失敗している人が後を絶ちませんが、ダイエットと違うのは、タバコは確実に健康を損なうという点です。

それがわかっていてもタバコをやめられない方は、肺を少しでも健康に保つための吸い方を工夫しつつも、いずれは禁煙できるようにタバコの危険性もおさらいしていきましょう!

吸い方で変わる?タバコの危険性

タバコを「ふかす」

タバコの吸い方のひとつ、「ふかす」という方法があります。これは、タバコの煙を吸い込んだ時に肺まで入れずに口の中に入れてそのまま出すことをいいます。タバコの香りは楽しめますが、タバコ本来の味わいはわかりません。

タバコ初心者の吸い方で、喫煙者から見ると粋がってタバコを吸う振りをしているように見られがちですが、どうしても吸いたい場合には健康を考えるとこの吸い方もいいかもしれません。

とはいえ、煙がまったく体に入らないわけではないので、受動喫煙と同じように健康にいいわけではありません。

タバコを「吸う」

こちらが本来の吸い方、煙を肺まで入れて出す、という方法です。深呼吸をするように煙を吸い込んで肺に入れます。タバコ初心者がいきなり試すとむせてしまうでしょう。

煙がしっかりと肺まで入るため、タールやニコチンの摂取量も格段に増えます。肺がんのリスクなども「ふかし」に比べると2倍近く危険性が高まることがわかっていますので、やはり「吸う」方が体にはよくないようですね。

どうしてもおつきあいでタバコを吸わなくてはいけない場合は、せめて「ふかす」ようにすることで、少しは肺のためにもなるかもしれません。

タバコを吸って肺が痛くなる原因は?

タバコの煙によって起こるCOPD

正式には「慢性閉塞性肺疾患」といい、大気汚染にさらされたり長い間タバコを吸い続けた結果、煙の有害物質により肺に炎症が起きている状態です。ほとんどはタバコの煙が原因なので「肺の生活習慣病」とも呼ばれています。

患者の90%は喫煙者ですが、過去に喫煙歴のある人や受動喫煙によっても起こるとされています。このCOPD症状が出る病気には、慢性気管支炎や肺気腫などがあります。

激しい運動をしたわけでもないのに息切れをしたり、咳や痰が出たりする場合には、この疾患の疑いがあります。自覚症状がない場合もあり、気づいた時には他の病気との合併症を起こしていたりすることもあるので、注意が必要です。

よく煙草を吸う人や過去にタバコを吸っていた人は、早期発見と治療ができるように、健康診断などで肺の検査をしてみた方が良いでしょう。

慢性閉塞性肺疾患症の症状

慢性閉塞性肺疾患症の特徴は、動いた時に息切れが伴うことです。階段や坂道を上る時など、普通なら息が切れたりしない運動で息が切れるのはこの病気の疑いがあります。

通常肺は酸素を取り入れて二酸化炭素を排出する働きがありますが、肺胞に炎症が起き、そのガス交換が十分できなくなり息切れが起こるのです。

ひどい場合には呼吸困難や慢性の咳となって現れます。ヒューヒューと肺の音がすることもあります。中高年、特に40歳以上に多く発症する病気ですが、年だからと見過ごしてしまう人が多く病気であることに気づかないことも。

また「風邪」と診断されてしまい、適切な治療を受けられていないケースもあります。今や日本人の死亡原因のトップ10にも入る病気です。2週間以上、原因のわからない息切れが続いている場合は、放っておかずに検査を受けましょう。

肺がん症状

風邪かと思って風邪薬を飲んでいるのに一向に咳が止まらない。このような症状はありませんか。通常、肺がんの初期には何の症状も見られないことが多く、進行していくと息切れ、胸が痛い、血痰、咳が長引くなどの症状が見られることがあります。

特に血痰は肺がんの可能性がとても高くなります。薬を飲んでいるのに8週間以上も咳が止まらない場合には肺がんなど重篤な病気の可能性も否定できません。肺がんはがんの中でも死亡率が高く、年間8万人罹患し7万人が死亡する病気です。

5年生存率も20%ほどで、治療の難しいがんのひとつです。上記の症状が出ている場合には出来るだけ早く受診し、検査を受けましょう。

肺の痛みや病気の予防策はあるの?

定期的に検査してもらうこと

肺や呼吸器の病気は症状が出た時には進行してしまっていることも多く、特に肺がんは初期段階では症状がないため、健診などで発見される場合がほとんどです。

タバコを吸って肺が痛い、咳が出るなどの症状がなくても、喫煙している方は定期的に健康診断でがん検診も同時に受けましょう。

肺がんを見つける検査はレントゲンの他にも腫瘍マーカー、喀痰細胞診検査、胸部CT検査などがあります。

●胸部レントゲン
正面/横から撮影 2500〜3500円

●喀痰細胞診
事前に採取した痰の成分を調べる方法 1500〜3000円

●胸部CT撮影検査 10000〜30000円

●腫瘍マーカー
血液中の特殊なタンパク質を調べる方法 2000〜7000円

料金は医療機関によって様々です。また人間ドックと併用すると割引になることもあるので、検査の内容と料金を色々比較してみて下さい。

肺へ負担をかけないようにすること

タバコを吸いながらも、少しでも健康になりたいと思うのであれば、すぐにできることとして吸う本数を減らしていきましょう。1日1本でもいいので徐々に減らせるといいですね。

ただ、徐々にだとなかなか禁煙できない人も多いですし、1本とはいえタバコを吸えばそれだけ有害物質が体の中に入り、肺を蝕んでいきます。いっそのことタバコからライター、灰皿にいたるまでタバコ関連のものを全て捨てて一気に禁煙するのもひとつの方法です。

寝る前に冷たい水かウーロン茶をコップ一杯飲む

タバコが吸いたくなったとき、吸う前にまず一呼吸おいて下さい。そして寝る前の1杯。体にたまったニコチンやタールなどの有害物質は尿として排出されますが、水を飲むことでそのスピードが早まります。

タバコを吸いたいというのはこれらの物質に対する禁断症状ですから、なるべく早く外に出してしまうことが大事なのです。

寝る前の一服の代わりに冷たい水を飲むことによって吸いたいという気持ちを和らげる効果があります。ウーロン茶やハーブティーなどもいいですね。寝る前にリラックスできますよ。

ミストサウナに入る

ミストサウナは40度前後なので、呼吸器や循環器への負担が少なく、全身浴よりもより汗をかくことができるというメリットがあります。

また蒸気の働きで、気管支を温めて保湿することによって炎症を鎮める効果が期待できるとともに、汗を流すことで体内の有害物質を排出することができて一石二鳥です。

非喫煙者の肺と喫煙者の肺の違いは?

非喫煙者の肺

タバコを吸っていない人の肺は鮮やかな肉色・ピンク色をしています。正常な肺胞がみっちり詰まっているので、キレイなスポンジ状になっており、しっかりと空気の交換ができています。

喫煙者の肺

逆に喫煙者の肺はタールで汚れているので、どす黒くただれたようになっています。肺胞があちこち壊れているため、すかすかの空洞状になってしまっています。

タバコの有害物質により肺胞の中の繊毛(せんもう)が抜けてしまうため、汚れた空気やごみ、ホコリなども外に出すことができません。そのためさらに黒く汚れていきます。

タバコを吸い続ける限り、肺の細胞は壊れ続け、いったんCOPDなどを発症すると元に戻ることはありません。

タバコはやっぱりやめた方がいい?効果的な禁煙の方法は?

肺がんリスクが低下するのは禁煙後5~9年後

タバコをやめても肺がんのリスクがすぐになくなるわけではありませんし、タバコを吸う前と同等にはなりません。

「イギリスたばこ白書」によると、肺がんのリスクが低下するまでにおよそ5〜9年後、さらには非喫煙者と同等のリスクにまで減少するには、10〜15年以上かかるという調査結果もあるほどです。

一度壊れた肺の細胞は、禁煙しても完全には元には戻りません。しかし今やめれば、少しでも今状態を維持できるのですし、タバコのリスクは肺がんだけではありません。様々な病気の引き金となるタバコは今すぐにでもやめたほうがいいでしょう。

冷たい水、熱いお茶を少しずつ飲む

タバコが吸いたいと思ったら、タバコの代わりに冷たい水や熱いお茶を口を潤すように少しずつ飲んで気を紛らわせます。温度による刺激がタバコを吸いたい衝動を抑える働きがあります。

飲むものは水かできればノンカフェインのお茶、または糖分に注意が必要ですがスポーツドリンクなどもおすすめです。タバコを吸うことによってミネラルなどの栄養素が失われているのでその補給もできます。

体を絶えず動かす

禁煙をしているととにかくストレスがたまります。ストレスを発散させるようにするためにも運動を取り入れましょう。運動によって禁煙によるイライラが少なくなった、吸いたいという気持ちが抑えられたという研究結果もあります。

運動しながらタバコを吸う人はいないため、タバコから離れられるという物理的なメリットもありますね。タバコをやめると口寂しいからと飴やガムなどをたくさん食べて太ってしまう人もいます。体重増加を防ぐためにも運動はもちろん有効です。

煙の多い場所に行かない

ずっとタバコを吸っていた人は、タバコのにおいを嗅ぐと吸いたくなることがあるので、近くにタバコを吸っている人がいたら場所を変えたり、喫煙所には近づかない、といったことが有効です。

パチンコにはいかない、食事の時には禁煙席を選ぶなど、物理的にタバコから隔離される方法をとりましょう。

禁煙の敵!お酒の席にご用心

とはいえ、お酒の席ではタバコを吸っている人も多く、その煙から逃れるのは難しいですね。その場の雰囲気や流れでどうしても吸いやすくなる環境になってしまいます。1本吸ってしまわないようにすることが大事です。

有効な方法としては、
・タバコが嫌いな上司の近くに座る
・酒を飲まずに、冷たい水かウーロン茶を飲む
・禁煙中なので、と周りに宣言する

禁煙中はなるべく飲み会の席に参加しないに越したことはないのですが、どうしても必要に迫られて出席する場合には、これらの方法で乗り切って下さい!

タモリ式禁煙法

タバコを吸いたくなったら15秒我慢する、というものです。タモリさんは1日60本も吸っていたヘビースモーカーでしたが、この方法で禁煙に成功したとのことです。

「人の欲望は15秒続かない」と自己暗示をかけ、吸いたくなったら15秒数えるというシンプルな方法なので、今まで禁煙が成功しなかった方も試してみてはいかがでしょうか。

タバコをストレスのはけ口にしないこと

タバコを吸うと気持ちが落ち着く、お酒を飲む時はタバコがないと、というのは自分の思い込みです。タバコで根本からストレスを解消することはできません。

タバコは吸うと安心感を得られるような錯覚を起こしますが、口元が寂しかったり、お酒を飲んでいるときの手持ち無沙汰をうめるためだったり、ほとんどは「習慣」になってしまっているだけなのです。

ストレスを紛らわせる方法は当然ですがタバコ以外にたくさんあります。吸いたくなったら「本当に吸いたいのか」と自問してみてください。

我慢するという考えを捨てる

多くの禁煙成功者が言っていることに「我慢がよくない」ということがあります。ダイエットと同じで、「〜してはいけない」と思うとストレスがたまり、よけいのその行動をしたくなってしまうのが人の心理。

禁煙自体にマイナスのイメージがつくことでよりつらく、苦しいものになってしまい、「我慢」しているうちはタバコを吸いたい衝動が消えないのです。吸ってしまったらやり直せばいいのです。

我慢して吸わないようにするのではなく、例えば、吸いたくなったけれど水を飲んで1本我慢したという事実を「なんだ、禁煙て意外と簡単じゃないか」と自分の成功体験に代えることによって、吸う必要性をなくしていくことが大切なのです。

肺がんとタバコは関係ない?

東京大学名誉教授で解剖学者の養老孟司先生は今でもタバコを吸っています。タバコを吸っても吸わなくても人の肺には関係ないという説を唱えてらっしゃいます。

肺が黒くなるのは消化できないゴミがたまっているだけだということですが、その根拠は、喫煙率は下がっているのに肺がん患者数は上がっているということ。

高名な先生が自らタバコを吸い、肺がんとは関係ないと言っていると、タバコを吸う人はそれを信じたくもなりますね。

タバコと肺についてのまとめ

そうはいってもタバコを吸うリスクは肺がんだけではなく、慢性気管支炎、ぜんそくなど様々な病気の元になります。また、1日1箱以上数人は、心筋梗塞で死亡する率が吸っていない人の約2倍と本数が上がるほど死亡率も高まります。

やはりタバコはできれば吸わない方が良いようです。まずは本数を減らし、タバコを吸わない工夫をしながらいずれは禁煙できるようにがんばっていきましょう!