【教師を辞めたい8つの理由】離職率ワースト1位の職場が抱える問題とは?

「生徒と毎日楽しい生活を送りたい」「教師として日々成長していきたい」そんなやる気に満ちて晴れてなれた教師の仕事。でも、現実は思った以上に深刻な悩みが多く教師を辞めたいと思う人は大変多くいるようです。教師というやりがいのある仕事が抱える問題にはどのようなものがあるのでしょうか??

教師を辞めたいと思う人はどのくらい?

離職率は約50%

どんな企業でも離職は付きものです。理想と現実が違った、職場環境に慣れない、人間関係のトラブルでしんどいなど、さまざまな理由で退職を考える人は多いでしょう。

教師の仕事も同じです。小学校教師、中学校教師、高校教師の離職率はなんと約50%にも上るそうです。厚生労働省の調べでは、教員の離職率は毎回トップ3にランクインしています。

教員は最も離職する人が多い職業の1つなのです。中でも、新卒から数年経った年代の離職率が高く、20代の高校教師の離職率は非常に高いと言われています。これからも分かるように、新卒で教師になった人の離職率がとても多いため、新任の先生が定着しないというのが全国の学校が抱える悩みになっているようです。

離職率の少ない企業に共通している点としては

  • 福利厚生がしっかりしている
  • 成長を感じれる環境
  • 風通しの良い人間関係

が揃っている企業と言われています。教師の離職率が高いのは、このような職場環境とは真逆にあるからなのでしょうか。実際に、教師を辞めようと思った理由についてご紹介していきます。

教師を辞めたい8つの理由

過酷な労働環境

教師の仕事は多岐にわたります。

  • 授業の組み立て
  • 生徒とのコミュニケーション
  • 保護者とのコミュニケーション
  • イベントの主催
  • 進路相談
  • 部活動

などです。

小学校の教師においては、基本的には全ての科目を一人で教えることになります。また、小学生は人格形成の為の大切な時期でもあるので、ただ科目を教えるだけではなく、人間性を高めるための教育者としての責任もあります。

生徒の数だけ個性があり、教師は日々プレッシャーの中で仕事をしています。若手教師の離職率が高いのは、教育現場の過酷な労働環境に耐えきれなくなる人が多いからです。一人ではやりきれないほどの量の仕事をこなさなければならない為、物理的にも精神的にも追い込まれてしまうのです。一人が担う仕事量が莫大になっている背景には、採用減による教員の高齢化が進んでいる為と言われています。

激務のわりに収入が少ない

これだけの激務にも関わらず収入が少ないのも離職率が高い原因のひとつと言えるでしょう。例えば、一般企業であれば通常は残業をすれば残業手当が付き、お給料にプラスされます。しかし、教師の場合はその残業代が支払われる事はありません。

なぜ教師には残業代が出ないのかと言うと、元々教師の仕事は仕事とプライベートを切り分ける事が難しい職業のため、「ここからが残業」と判断する事が難しからです。そのため、本給に最初から時間外労働分を上乗せして支給される仕組みになっています。

そうは言っても、実際にしている仕事に見合った給料をもらっていないと感じる教師は少なくないので、離職率約50%という数字を叩き出しているのでしょう。

生徒との関係に疲れた

教師の仕事は、ただ生徒に勉強を教えるだけではありません。生徒との関係が上手くいっているからこそ成り立つ仕事でもあるのです。

もし、自分が生徒の立場で担任の教師との相性が良くないと、話を聞く気持ちになれない人は多いと思います。社会人になってからも、自分と上司との関係が良好だと仕事を頑張ろうと思えますよね。大人になれば、人間関係が難しくても「なんとか頑張ろう」など歩み寄ろうともするのですが、子供はそう簡単にはいきません。

子供はダイレクトに感情を表に出すので、生徒との関係が上手くいっていないと話は聞いてもらえない、クラスはまとまらないなど状況はますます悪化していく一方に。生徒との関係に悩んで仕事を辞めたいと思う教師はとても多いのです。

学級崩壊

授業中に友達との私語はもちろん、席から離れて歩き回る、スマホで遊ぶ、生徒同士の喧嘩も絶えない。これじゃあ、まともに授業は出きません。日本では、全国的にこのような学級崩壊寸前のクラスが増えてきていると言われています。

さまざまな事情を抱えた生徒もいるので、教師一人だけがどれだけ頑張っても解決できない問題もあります。1対1で話せば良い子だけど、集団になると気持ちが大きくなって、騒いでいる子と一緒に遊び始める子もいます。こうなっては教師一人ではとても対応できなくなり結果的に学級崩壊という所にまでいってしまい、耐えきれない教師が増えているようです。

モンスターペアレンツ

生徒が学校で何か問題を起こした時、教師はその生徒の保護者に事情を説明します。一昔前であれば、我が子が何か問題を起こしたと聞けば、「先生に謝りなさい!」と保護者もちゃんと注意するのが普通でした。なぜなら、以前は教師は尊敬される存在だったからです。

しかし最近ではその関係が崩れてきていて、教師よりも保護者の方が力関係で強い”モンスターペアレンツ”と呼ばれる保護者が増えて来ているようです。

例えば、生徒が授業中にスマホを使っていたから取り上げたら「親が買ったスマホなんだから、先生が取り上げるのはおかしい」と言う、授業中うるさい生徒がいたから名前を呼んで注意したら「皆の前で注意するなんで酷い。うちの子に恥ずかしい思いをさせるな」などの発言をするようです。

もちろん、保護者全員がそういうわけではないのですが、昔に比べて格段にその割合は増加しているようです。しっかり教育をしたい気持ちがあっても、保護者からの協力が得られず苦しんでいる教師は多いようです。

自分の指導能力に自信がない

クラスに問題が起こるのは、教師だけの責任ではない場合もあります。職場環境であったり、生徒自身が抱えている問題が大きすぎるなど、誰かの協力なしでは乗り越えられない問題もあるでしょう。しかし、真面目な教師ほど「問題が起こっているのは自分に責任があるからだ」と、自分の教師としての能力に自信が持てず、自分を責めてしまう傾向があるようです。適度に息抜きできる場所を作り「自分は頑張っている」と自分を認めてあげる事が大切です。

退職金が少ない

退職手当減額が始まる前に”駆け込み退職”する教師は多いそうです。教師は体力的にも精神的にもしんどく退職する人は多いのですが、諦めずに頑張り続けている人もいます。そんな教師の中でも、やはり自分の生活を心配して、退職金が減る前に退職希望する人はいるようです。やりがいがあって続けてきた教師という仕事も、金銭面で考えると続けられないと考える人が多いのが現状です。

孤独

教師の仕事は、生徒と日々過ごす為気持ちが若くいられるというメリットはあると思いますが、孤独を感じている教師は結構いるようです。

教師という立場状、生徒と友達感覚で接する事はやはり出来ません。ある適度の距離を保たないと教師としてクラスをまとめ上げる事は難しいし、あまりに親しすぎるとセクハラなどの問題にも発展しかねないからです。

クラスでは教師として一歩引いた立場でいる上、教師同士の関係も上手くいかない。そうなってくると職場では常に一人孤独に過ごさなければならず、耐えれなくなる教師もいるようです。

病気

日々の激務、生徒や保護者とのコミュニケーションの大変さからストレスを抱え病気を発症してしまう教師は少なくありません。うつ病で職場に行けなくなる教師は多いようです。

うつ病を発症するのは新人教師だけではありません。年配のベテラン教師ですら、生活環境の変化に対応しきれなくなり、うつ病になると言われています。

精神的に追いやられた時に一人でいては危険です。家族の支えやカウンセリングに通う事で自分は一人じゃないと安心できる場所を作る事が、心の病を防ぐ第一歩になるのではないでしょうか。

教師を辞める前に考えておきたい事

転職先はどうする?

「自分は精一杯頑張ってきたけど、もう限界」と教師を続ける意思がなくなってしまったのであれば、無理に続ける必要はないと思います。退職を決意したのであれば、辞めた後の事もしっかりと考えましょう。

教師を辞めて民間企業に転職しようと考えているのであれば、早ければ早いほど良いと言われています。例えば、教師の仕事を1年で辞めてしまったとしても、まだ若さカバーできるので民間企業への転職も難しくないそうです。これが教師としての期間が長くなればなるほど難しくなってくるそうです。教師という仕事は特殊なものなので、そこで染みついた経験は他の企業に活かす事が難しいと考えられているからです。

教師になるのに必要なのは教員免許で、新卒の時に就職活動を経験してない人も多いと思います。就活をいちから全部自分でするのは大変な事なので、転職エージェントを利用して効率よく就活すると良いでしょう。登録すると、あなたにあった職業をエージェントがアドバイスしてくれて、おススメの企業ピックアップしてくれます。

転職エージェントは在職中でも週末に利用する事も出来るので、働きながら時間のある時に転職準備を進める事が出来ます。

完璧主義にならない

完璧主義の人は、全てを自分で完璧にしようとする傾向があります。一人で出来る事には限りがあり、誰かの助けを借りないと達成できない事の方が世の中多いですが、彼らは自分でしないと気がすまない所があるようです。

完璧主義の教師だと、クラスの状況が自分の思い描く理想とは違うとストレスも感じやすくなります。例えば、「生徒はこうあるべきだ」などこだわりがありすぎると、生徒が思い通りに動いてくれないとストレスになるでしょうし、明らかにこなせない量の仕事を任されても「自分一人で全部こなしてみせる」など意気込んでも、物理的に不可能な量に気持ちが押しつぶされてしまうでしょう。

教育現場で働く者として「これだけは気を抜いたらいけない」という点はもちろんあると思いますが、全てを一人で完璧にこなそうとしていないか、誰か頼れる人はいないか、もう一度冷静に考えてみると何か解決策が見えるかもしれません。自分が出来る事と出来ない事がはっきり分かれば、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。

教師のやりがいについて考えてみる

教師の仕事を始めてから、毎日さまざまな事が起こり気持ちが滅入ってしまう人も多いと思います。「こんな仕事、もうしたくない」という気持ちでいっぱいかもしれませんが、教師になった時を思い出してみてください。「生徒に、人生で大切な事は何かを伝えたい」「自分の存在で、明るいクラスにしたい」「少しでも生徒の心の拠り所になりたい」さまざまな意気込みがあったのではないでしょうか。

厳し受験期を乗り越えやっと慣れた教師という仕事。忙しさ、辛さの方が大きくなってしまって今は辞める事しか考えられなくなってしまっているかもしれませんが、教師という仕事は他の仕事にはないやりがいのある仕事です。多くの生徒を預かる分責任が大きいですが、感動も大きい仕事でもあります。

今の気持だけを優先させるのではなく、もう一度教師の存在意義を考えなおして、これ以上のやりがいを感じれる仕事はあるかどうかをじっくり考えてみましょう。

まとめ

教師という仕事は、他の仕事とは違う特殊な仕事です。日々の激務、生徒や保護者との人間関係の難しさなどが理由で精神的に不安定になって離職する人が後を絶ちません。そんな環境の中頑張り続けれている教師の皆さんは本当に素晴らしです。

ずっと続けれてる人はもちろん素晴らしいですが、続けられなかった人がいけない訳では決してありません。きっと、限界まで頑張って決めた事だと思います。教師としてのやりがいや、自分の今までの働き方を見つめ直してもなお転職しか考えられないのであれば、次の職場ではあなたが生き生きと働ける職場をじっくり考えましょう。