ストレス耐性で悩んでいる人は必見です。目の前が開けます。一歩前に出ませんか?

ストレスで悩んでいる人って、ストレスそのものではなく、ストレス耐性がないことで悩んでいるのかも知れません。おそらく、悶々としているのではないでしょうか。そのストレス耐性ですが、ストレスの背景を探りつつ、どのように自分のものにするのかを一緒に考えてみませんか。きっと、眼前が開けてくるに違いありません。一歩前に出ましょう。

ストレス耐性

ストレスは私たちの生活につきものと言ってもいいでしょう。したがって、これを解消しようなんて思わないほうがいいのですが、世の中はそうはいかないようです。実際、ストレスから逃げることに汲々しているうちに、逆にストレスに囚われることになる人もいるようです。

このようにストレスから逃げようとすると、ストレスから逃げるどころではなく、追いかけられる羽目に陥ることもあります。というわけで、ストレスからは逃げるのではなくて、受け容れることがポイントになります。

実は、ストレス耐性はそのことに関係してくるのです。ストレスを受け容れることは逃げの姿勢ではできません。甘んじて受ける場合もあるでしょうし、積極的に自ら受け容れることもあるでしょう。その姿勢、態度によって、ストレス耐性はいかようにも変わってきます。

ここで、ストレス耐性と言っている耐性の意味合いは、耐えるということではなく、完全に自分の懐に囲い込んでしまう意味合いがあります。まさに、プラスの発想によるストレス耐性なのです。その意味では、従前の考え方を乗り越える発想と言えるかも知れません。

それでは、ストレス耐性について、順次説明をしていきます。

ストレス耐性の意味づけ

ストレスという言葉は日常的に使われていますが、実際には、ストレスにはどのような意味合いがあるのでしょうか。普段何気なくストレス言っていますが、そのストレスには3つの意味合いがあります。

一つはストレッサーのことです。これは、言ってみれば刺激のことです。もともとは、カナダの生理学者のハンス・セリエが、物理学や冶金工学で使われていた言葉を医学に持ち込んで、ストレス学説を提唱したのです。

つまり、一般的に言うところの、努力、緊張、人間関係、イライラ、環境の変化、寒冷、火傷、打撲などがそれで、それを私たちはストレスと言っています。しかしながら、それは正確ではなく、言うならばストレス刺激というのが正しい表現になります。

したがって、ストレスから逃げる、避ける、取り除くという表現を使うストレスは、実はこのストレス刺激(ストレッサー)のストレスになります。

ストレッサーがあるのですから、それに対して当然反応があることになります。つまり、ストレス刺激に対する反応です。これは、ストレッサーを受けたことによって起こるストレスです。普段はストレスを起こしたという表現で使われる場合のストレスです。これが二つ目のストレスです。

そして、三つ目ですが、これはストレス刺激があり、ストレス反応を起こし、その結果としてダメージを受けた時のストレスです。普段の表現を借りるならば、ストレスにやられたということになるでしょうか。言ってみると、心身症などの病気になった状態を思い浮かべることができるでしょうか。

さあ、ここでストレス耐性の対象になるストレスは、どのストレスでしょうか。一番目のストレッサーのストレスではないようです。二番目のストレス反応のストレスはどうでしょうか。ストレスを起こしたという意味合いからすると、これはストレス耐性の対象になりそうです。

そして、三番目ですがこれはどうでしょうか。いわゆる病気になるストレスですので、これに耐性を持つことは当然対象になりそうですね。ということで、ストレス耐性は、ストレス反応とストレスダメージを対象にすることが理解できたのではないでしょうか。

ストレス耐性が強い

ストレス耐性が弱いということは、ストレス反応とストレスダメージに対して弱いということになります。つまり、ストレス刺激を受けた後のことになります。例えば、ストレッサーは精神的なものだけでなく肉体的な負荷もストレス反応を起こしますし、場合によっては病気にもなります。

ところが、オリンピックを目指す選手はどうでしょうか。彼らは、過酷な練習メニューを組むことで、少しでも記録を伸ばすために自分の肉体を酷使しています。しかしながら、オリンピックに出るという目標があるため、肉体的にも精神的にも自らを追い込みながらも、ストレス反応も、ストレスダメージも起こすことなく、トレーニングに励んでいるのは、ストレス耐性が強いということになりませんか。

日蓮宗では毎年11月1日から100日間、千葉県の中山法華経時で荒行が行われていますが、その内容は、毎日3時間の睡眠時間で水垢離を7回する行で、死者もでるほどの厳しいものなのですが、これに果敢に挑戦する僧がいます。

考えてみますと、やはり過酷な中にストレス耐性を持った人たちが、目標を持つことで厳しい修行に打ち勝っています。先のオリンピックを目指す選手も、形を変えた修行者ということができるのではないでしょうか。

そうなると、ストレス耐性を持つということは、自分の存在を活かす目標が背景にあることになります。それがあるからこそ、精神的にも肉体的にも追い込まれても、それを苦痛とは思わないで、やがて来る歓喜の世界を待っています。

ストレス耐性が弱い

ここまででストレスの考え方、そしてストレス耐性についてどういうものだかを記しましたが、それをベースにストレス耐性の弱い人のことを考えてみます。ストレス耐性に弱いという、一般的な理解は、単純にストレスに対して耐性がない、つまり、ストレスに弱いということになります。

ストレスに弱いということを、先程記したストレスの考え方に合わせてみますと、ストレス反応、ストレスダメージに行く前の、要はストレッサーの段階で逃げているのか、あるいは避けているのか、まともに受けようとはしない態度がそのような状態を作り出していると考えられます。

それは、ストレッサーを感じ、ストレス反応、ストレスダメージを受けた経験があり、身体や精神に不全感を伴う出来事が生じたために、それが予期不安のような形で残っていることが考えられます。そうならないようにするためには、ストレッサーを避けるしかないという発想に陥るのは必然的なことで、ますますストレス耐性を落とすことに繋がって行くのです。

ところが、私たちだけでなく動物もそうなのですが、ストレッサーを感じ、ストレス反応を起こしても、ストレスダメージを受ける前に刺激が除去され、そのことが何回となく繰り返されるようになると、ストレッサーに対して慣れができることと、予期不安も薄れることになり、ストレス反応、ストレスダメージが起こりにくくなることがあります。

このようなことを繰り返して行けば、ストレス耐性の弱さが、徐々にではありますが後退していくことができるようになります。

ストレス耐性を上げるには、態度を変更する

ストレス耐性の弱い人の性格にはどんなものがあるのでしょうか、という形で分析結果が、例えば、プライドがあり非難に馴染まないとか、他人を見下しがちになるとか、頑固で起こりやすいとか、真面目で責任感があり失敗がゆるせないとか、被害妄想とか、愚痴が多く団体の活動にむいていないとか、逃げる傾向にあるとか、結構いろいろ挙げられています。

ということは、ストレス耐性がある人は、この逆を行っている人ということになります。それでは、逆のことを行えばストレス耐性がつくのでしょうか。もともと、耐性のある人とない人では、そもそも人生の生き方が違うので、そう簡単にはいきません。

大体からして、ストレスは私たち人間の生存には不可欠なもので、生きている限りストレスから離れることは出来ません。これは、どんなにストレス耐性を持っている人にも、等しく覆い被さってきます。つまり、ストレスからは逃げることは出来ないのです。

ところが、多くの人がストレスのことを、ストレス解消、ストレスは病気を作り出すといって、毛嫌いをします。人生からストレスを排除できないのであれば、ストレスを前向きに捉えるか、あるいは、ストレスに晒されても耐えることではなくて、むしろ楽しむという感覚を持つことが大事になってきます。

つまり、人生を楽しむという、人生観を持つ態度が必要になります。簡単に言えば、態度の変更です。ストレス耐性を上げるには、ストレスを楽しむという人生観が持てるように、今ある態度を変更することにあります。
ストレスが強く感じられる場合には、一時的に回避するような態度をとる一方で、時には、ストレスを楽しむ態度を持てるようなフレシキブリティあるセンスも必要なのです。口煩い両親から離れるのは一種のストレス回避だろうし、先程のようなスポーツでトレーニングすることは自らストレスを課すことだし、我慢していることかも知れません。また、ゴルフやカラオケをしている時は、ストレスを楽しんでいるといえます。

ストレス耐性を作るということは、このように態度の変更、つまり目的意識を持つことで一歩前進が出来るのです。なぜなら、ストレッサーに対して向き合う態度に目的意識があるので、そのストレッサーをストレス反応として受け止める際に、小さくすることができるようになるのです。

したがって、ストレス耐性が弱い人でも、目的意識を明確にして精神力を発揮することが出来れば、ストレッサーがあっても、ストレス反応を抑えることができるし、ましてや、ストレスダメージを受けるようなことは起こり得なくなります。

ストレス耐性チェック

ストレス耐性チェックには多くのものがあり、それぞれの機関で独自のチェックシートを作っています。ここでは、日本大学の桂・村上氏らの開発したストレス耐性チェックを紹介いたします。それは、次の20項目が挙げられています。

①冷静な判断をするほうだ、②明朗である、③表現するほうである、④楽しい、⑤人の顔色が気になる、⑥前向きである、⑦うらやましくなる、⑧動くことがすき、⑨人をとがめる、⑩人の長所をみる、⑪融通が利く、⑫手紙の返事をすぐに書く、⑬のんきである、⑭事実を確かめる、⑮配慮する、⑯感謝できる、⑰友人が多い、⑱家庭内不和、⑲仕事がきつい、⑳趣味がある。

これについて、それぞれの項目に(1、めったにない、2、ときどき、3、しばしば、4、いつも)の4つの選択肢が用意されています。点数が1点~4点まで配点されていますので、これに記入、合計点でストレス耐性をチェックするものです。

因みに、点数が20~40の人は、生活の変化が影響すると体調を崩しやすく、気持ちも変化しやすいことからストレス耐性は低いとされます。40~50の人は、ストレス耐性は平均的とされています。50~80の人はストレス耐性が高く、何事にも頑張れるとされています。

ストレス耐性、フランクルの「夜と霧」に見る

ビクトール・フランクルは、「夜と霧」の著者として有名ですが、もともとはウイーンの精神医学者で、フロイド、アドラーとともにウイーン学派を形成し、その中で、第三ウイーン学派の総帥でもあります。フランクルはロゴセラピーという実存分析を提唱し、それまでの精神医学に実存哲学的な発想を導いたことでも有名なのです。

第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で、フランクルはナチスのユダヤ人狩りで、皆さんも聞いたことがあると思いますが、アウシュヴィッツの強制収容所に収容されたのです。そこでの出来事を克明に記したのが「夜と霧」だったのです。

ここでは虐殺について説明をするのが目的ではないので、その部分は省きますが、その本で、フランクルは収容所の暗黒、そして過酷な状況を記しているのですが、その中に、ドイツが降伏をした際のことが書かれています。その情報は当然収容所にも報らされました。

驚いたことに、数日中に解放されるというニュースだったにも関わらず、そのニュースが収容所内に拡散すると、多くの人が次々に死んでいったのでした。強制収容所は、極寒の中での作業、食事制限もあり、いつ餓死してもおかしくない状態だけでなく、ガス室に送られる可能性もあったし、人体実験の恐怖にも曝されていたのです。

つまり、彼らはいつも死の恐怖の中にいたわけで、限界状況を目の当たりにしていたのです。そのような環境を生き抜いてきた彼らが、折角連合軍が助けに来るという情報に接しながら、死んで行く人が続出したというのです。

ここで示唆していることは、普段の状況では耐えることのできないぐらいの心身両面への強いストレスを、彼らは持ち前の精神力で跳ね返し耐えてきたのですが、そのストレスが解放されたことによる、別のストレスが発生し死んだと考えられることです。

このことは、どんな逆境にあっても人間は、目標を定めることでどんなに強いストレス状態にあっても、乗り越えることができることを証明しています。先に紹介したスポーツ選手、日蓮宗の僧の例でも、そのことがあったことは詳述しています。

ストレス耐性を自分のものにするためには、いかに目標が大切かがこれでご理解いただけたのではないでしょうか。

ストレスは耐えることではなく、楽しむこと

ストレスチェックをして、自分の状況を知ることも大事ですが、それ以上に大事なことはストレスを飼い慣らすことです。ストレスをシバシバ体験している人は、これまで体験したストレスよりも多少大きなものでも、延長線上に位置づけることでプレッシャーを感じることもなく、逆に鍛錬にすることも可能になります。

日蓮宗の荒行を僧の皆さんではなく、ごく普通の人がやったとしたらどうなるでしょうか?とてもではありませんが一日でギブアップをするのではないでしょうか。なぜなら、そのことを達成することでの目標がありませんので、いっぺんに体調を崩すようなことになり兼ねません。

そう考えると、何回も言いますがストレス耐性をつけるには、まず自分の生き方の態度を変えることと、ストレスは避けるのではなく、楽しむセンスで臨むことが大切であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

まとめ

ストレス耐性を身に付けるためには、とにかくストレッサーから逃げないこと、避けないことがポイントになります。一人で対応できなければ相談すればいいことです。相談するという行為が選択できるようになれば、ストレス耐性を身に付ける資格が出来たと言ってもいいでしょう。

なぜなら、自分の弱点を見せることが出来たからです。それだけ謙虚さを身に付けたということになります。態度を変えるということはそういうことです。ストレス耐性を身に付けることは技術的なことではありません。

あなたの態度を変えることで、あなたはストレス耐性を手に入れることができるようになります。