【禁煙外来の費用】保険適用、保険適用外っていくらかかるの?治療による禁煙成功率も調査

長年にわたりタバコを吸ってきた人にとって、禁煙は大きく高い壁です。やめたいけれど、やめられない。家族や友人のススメで禁煙をしてみたけれど、途中で誘惑に負けて断念してしまったことはありませんか?禁煙は、思っている以上に難しいものです。その禁煙、プロであるお医者さんに任せてみませんか?今は禁煙外来といって、病院で禁煙治療を受けることが出来るのです。その気になる費用に関して、徹底調査しました!

禁煙外来、気になる費用はいくらかかるの?

「タバコをやめたい」という意志で禁煙を始めても、1週間ほどで禁断症状があらわれて禁煙を断念してしまう。禁煙しても、周囲から誘惑されて中々やめられない。そのような経験をお持ちではないでしょうか?

「ただ我慢すればいいじゃないか!」と、周囲の人たちは言うでしょう。非喫煙者には、禁煙のつらさは到底わかり得ないのです。

余程の意志を持って臨まないと、禁煙は上手くいきません。自己流で挫けてしまうのは、決して意思が弱いのではなく、極めて普通のことです。

そこで、タバコをやめたい方にオススメなのが禁煙外来です。病院の専門医に相談して、医療の力で禁煙することが出来るというものです。費用はいくらくらいかかるの?保険は適用されるの?禁煙外来について気になる点を調べてみました。

禁煙外来は保険適用の対象になる

健康保険適用の禁煙外来

禁煙外来におけるすべての治療が健康保険の適用であるとは言えませんが、ある一定の要件を満たすことで、禁煙治療に健康保険等が適用されます。自己負担を減らして治療を受けることが出来るのです。

ここでの健康保険とは、公的医療保険のことです。組合管掌健康保険、全国健康保険協会管掌健康保険、船員保険、各種共済組合管掌健康保険、国民健康保険等が健康保険として適用されます。

禁煙外来で健康保険の適用を受けるには?

禁煙治療に健康保険等を適用するためには、ある一定の条件を満たす必要があります。まずは、前回の治療の初回診療日から1年経過していることです。

過去に健康保険等の適用で禁煙治療を受けたことがある人は、前回の治療の初回診察日から1年経過しないうちは、自由診療となってしまいます。

また、ニコチン依存症を診断するテストで5点以上であること。1日の平均喫煙本数×喫煙年数が200以上であること。これから1ヶ月以内に禁煙を始めたいと思っていること。禁煙治療を受けることに文書で同意していること。この条件を満たす必要があるのです。

さらに、健康保険等で禁煙治療が受けられる医療機関を受診することが絶対条件となります。これらの条件を全て満たして、はじめて健康保険適用で禁煙治療を受けることが出来るのです。

ニコチン依存症を判定するテスト

医師が患者に対して行う「ニコチン依存症を判定するテスト」で、どれほどのニコチン依存症であるかチェックします。質問はQ1からQ10までの10問あります。

Q1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。

Q2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。

Q3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。

Q4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。イライラ・眠気・神経質・胃のむかつき・落ち着かない・脈が遅い・集中しにくい・手のふるえ・ゆううつ・食欲または体重増加・頭痛

Q5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。

Q6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。

Q7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。

Q8 タバコのために自分に精神的問題※が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。

Q9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。

Q10タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。

「はい」なら1点、「いいえ」なら0点が加算されます。この「ニコチン依存症を判定するテスト」の合計点が5点以上であれば、ニコチン依存症だと判定されます。

禁煙外来を健康保険適用で受けられる病院を探す

ファイザー株式会社は、禁煙治療を行っている医療機関をインターネットで公開しています。各都道府県にある医療施設を検索することが出来るので、近くの病院を探してみましょう。

ちなみに、検索でヒットする医療機関の中には、禁煙治療を健康保険等で受けられない施設もあります。健康保険等で禁煙治療を受けたい方は、検索する際に「施設情報」の項目で「保険診療」にチェックを入れて検索すると良いでしょう。

禁煙外来検索|すぐ禁煙|ファイザー

禁煙外来にかかる費用の目安

健康保険適用で受診する場合の費用の目安

「日本循環器学会、日本肺癌学会、日本癌学会、日本呼吸器学会:禁煙治療のための標準手順書 第6版:2014」に記載されている、健康保険等で禁煙治療のみを行った場合の自己負担額は、自己負担3割で13,080円~19,660円とされています。

この13,080円~19,660円が、実際に患者が支払う費用になります。処方される薬にもよるため金額に少しのズレはありますが、8週間で13,000円、12週間で20,000円程度だとみておけば良いでしょう。

禁煙外来には、初診・再診料、ニコチン依存症管理料、院外処方せん料、禁煙補助薬、調剤料がかかります。初診から3ヶ月間に、合計5回の受診が必要となります。

健康保険適用外で受診する場合の費用の目安

健康保険の適用外で受診する場合、費用は8週間で43,000円、12週間で66,000円程度になります。保険適用で自己負担額がぐっと抑えられるため、可能なら健康保険を利用して禁煙外来に通いたいところですね。

禁煙外来にかかる費用とタバコ代との比較

1日1箱、1箱430円のタバコを吸うと仮定しましょう。8週間分のタバコ代が24,000円、12週間分だと36,000円になります。

禁煙外来にかかる費用の目安が、8週間で13,000円、12週間で20,000円程度ですので、保険診療で禁煙治療を受けた場合の自己負担額のほうがタバコ代よりも安くなる計算になります。

10年間禁煙すると、その分のタバコ代で車を購入することが出来ます。20年間禁煙すると、家族で贅沢な海外旅行をすることが出来るのです。

禁煙外来の費用は使う薬で変わる?

チャンピックスを選択した場合の費用の目安

費用に関して、詳しく見ていきましょう。チャンピックスという薬を選択すると、健康保険が適用された場合、およそ3ヶ月で19,000円程度の費用がかかります。3割負担の方で19,000円程度、1割負担の方だと6,400円程度が自己負担額です。

ニコチネルTTSを選択した場合の費用の目安

ニコチネルTTSを選択した場合、3割負担額の治療費の目安は、およそ3ヶ月で20,000円前後になります。3割負担の方で20,000円程度、1割負担の方だと6,600円程度が自己負担額です。
ニコチネルTTSを選択した場合、3割負担額の治療費の目安は、およそ3ヶ月で20,000円前後になります。3割負担の方で20,000円程度、1割負担の方だと6,600円程度が自己負担額です。

禁煙外来で使われる薬はどんなもの?

チャンピックス

2008年から使用できるようになった、比較的新しい禁煙補助薬です。現在はこのチャンピックスという飲み薬が、禁煙外来に使われることが多いようです。

薬そのものにはニコチンが含まれていませんが、ニコチン受容体に強く結合して、禁煙時のつらさを緩和してくれます。それと共に、タバコを吸った時の満足感を抑制する効果があります。

チャンピックスを服用すると、タバコを美味しいと感じなくなります。禁煙をつらいものだと感じている人にとって、チャンピックスはまさに特効薬なのです。

ニコチネルTTS

ニコチネルTTSは別名ニコチンパッチとも呼ばれています。低容量のニコチンパッチは薬局でも購入できますが、医療機関で行う禁煙治療では高容量のニコチンパッチを使用します。

ニコチネルTTSは、皮膚に貼ることでタバコの代わりに皮膚からニコチンを補給し、禁煙のつらさを紛らわします。医療機関では大・中・小の3種類のパッチを使用しています。

それぞれの使用期間は、大が1日1枚で4週間、中が1日1枚で2週間、小も1日1枚で2週間程度です。1日に1回、必ず貼りかえて使用します。また、皮膚のかぶれを予防するために、同じ箇所には貼らないようにします。

パッチ単体を同期間分購入した場合の費用との比較

ニコチネルTTS

薬局で購入できるニコチネルTTSパッチを詳しく見ていきましょう。8週間禁煙プログラムには、最初の6週間用でニコチネルパッチ20が3箱、最後の2週間用でニコチネル パッチ10が1箱必要になります。

4箱分で、だいたい19,000円台で購入することが出来ます。禁煙外来を受診した場合は、3ヶ月で20,000円前後になりますので、禁煙外来のほうがお得のようです。

専門医の問診もあり、3ヶ月で20,000円程度ですから、自己流で行うよりも健康保険適用で病院を受診したほうが良いと言えますね。

禁煙外来の効果は?禁煙治療をした場合の禁煙成功率

最後まで受診した人の割合

現在、3ヶ月の禁煙外来通院での禁煙達成率は、大体40%から70%だという結果が出ています。チャンピックスという薬を使用した場合は、約50%前後が禁煙治療を最後まで受診しているというのです。

健康保険適用ということは、国が保険料を捻出しているということです。国が費用を負担しているだけあって、達成率50%という素晴らしい数字ですね。

治療終了後9ヶ月後の禁煙状況

平成 21年度調査の診療報酬改定結果検証に係る特別調査において「ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査報告書」というのが発表されています。

5回の禁煙治療を終了した患者1,231人における、治療終了9か月後の禁煙状況をみ ると「禁煙継続」が 49.1%で「1週間禁煙」が 2.6%、さらに「失敗」が 22.4%で「不明」が23.6%であった。という記載があります。

約半数の人が、治療終了9か月後も禁煙を継続できているということです。治療が終わっても、タバコを1本も吸わずに禁煙を継続できている人の割合がここまで多いのは素晴らしいですね。

診療報酬改定結果検証に係る特別調査

薬の副作用はないの?

チャンピックスの副作用とは?

飲み薬であるチャンピックスは、副作用が気になるところですね。チャンピックスの主な副作用は、吐き気・頭痛・上腹部痛・便秘・お腹のはり・普段と違う夢をみる・不眠などが挙げられます。

また、チャンピックス服用後に、めまいや眠気、意識障害等の症状があらわれて、自動車事故に至った報告もあるとのことです。事故を未然に防ぐためにも、服用後は自動車の運転など危険を伴う機械の操作をしないよう心がけましょう。

ニコチネルTTSの副作用とは?

ニコチネルTTSには、ニコチンが体内に摂取されて起こる全身性の副作用と、皮膚に貼付した部位に起こる局所性の副作用があります。

全身性の副作用には、主に不眠・悪心・嘔吐・頭痛・めまい・悪夢・動悸などです。局所性副作用は、貼付部位のかぶれや発赤・そう痒などです。場合によっては腫脹、小水疱、疼痛等が起こることもあります。

また、じんましんなどの皮膚症状やくちびるの腫れなどの粘膜の症状と、くしゃみや息切れなどの呼吸器の症状や血圧低下などの症状が複数同時にあらわれることもあります。これらの症状が出た場合は適切な処置が必要なため、すぐに医師へ相談してください。

まとめ

「百害あって一利なし」とも言われてしまうのが、タバコです。たばこ税は年々増え、ここ最近は喫茶店が全席禁煙になるなど、喫煙者にとって不利な世の中になってきています。

そうは言っても、禁煙はとてもむずかしいものです。「やめる前に1本だけ吸いたい」という気持ちがずっと続いて禁煙を開始出来なかったり、禁煙をしても飲み会で吸いたくなってしまったりしますよね。

禁煙を途中で断念すると、そのショックや自己嫌悪から立ち直れずに、禁煙を完全に諦めてしまうこともあるでしょう。大丈夫です、禁煙に苦労しているのはあなただけではありません。

みんな「やめたいけれど、やめられない」を経験して、最後の望みを託して禁煙外来を受診したと言っています。今回どれくらい費用がかかるなどがわかっていただいたと思うので、あなたも勇気を出してその一歩を踏み出して見ませんか?この記事を目にしたことを1つのキッカケにして、この機会にタバコをやめる決心をしていただければ幸いです。