“モンスター上司”知ってる?あなたを苦しめるモンスターの5つの対策法とは!?

社内のパワハラの元凶はなんといっても直属の上司です。もしあなたの上司がモンスター上司だったら、毎日の出勤も憂うつになってしまうでしょう。そんなモンスター上司をコントロールするテクニックを知っておけば、悩みも軽減されて、充実した生活を送れるようになるのではないでしょうか。

モンスター上司の特徴とは

①精神的な攻撃

精神的な攻撃とは、強迫、名誉棄損、侮辱、ひどい暴言などをさします。モンスター上司は、部下に対してこうした行為を行う傾向が強く、言葉の暴力によって支配しようとします。

たとえばみんなの前で大声で叱責され、物を投げつけられたりする。ミスをみんなの前で公表され、わざと恥をかかされる。「お前がやめれば改善効果が200万円以上は出るぞ」など、人格を否定されるようなことを言われるなどさまざまです。

「私が業績を上げられなかったことで皆さんにご迷惑をおかけしました」といった内容の反省文を書かされ、朝のミーティングでみんなの前で読み上げることを強要されたということもあります。

モンスター上司は自分の支配力を誇示するため「見せしめ」をよく使います。そして暗に部下たちに「こうなりたくなかったら、自分に従順になれ」と強要しているのです。

②身体的な攻撃

足で蹴られたり、胸ぐらをつかまれる、髪を引っ張る、火のついたタバコを投げつける、土下座を強要する、机やイスを蹴とばすなどあきらかな暴力行為。また社員教育で「根性を入れる」と言ってハードなマラソンを強いるなど、直接体に触れることはなくても、モンスター上司によるこうしたモラハラは増えてきています。

こうした行為は刑法208条に「暴行罪」という規定があり、傷害罪のひとつです。暴行自体は相手の体を傷つける行為にまで至らなかったときに該当する罪です。先に上げた事例もこの刑法に触れる行為となります。

日本ではガテン系の企業に多い傾向があります。たぶん高校・大学の体育系のノリがそのまま職場の雰囲気となって、上司もそれが当たり前となっている可能性があります。欧米ではこうした暴行や傷害はパワハラを通り超えて職場の暴力としてとらえられ、厳しい対処がなされているところもありますが、日本の場合、ブラック企業では頻繁に行われている行為だともいわれています。

③過大な要求

モンスター上司は「誰がやっても到底できない」仕事を強要します。たとえば

  • 終業時間間際に到底その日のうちにできないような仕事を毎回押し付ける
  • 休日出勤しても終わらないような業務を強要する
  • 必要のない細かな資料作りのために、長時間の作業を強要する
  • 緊急の仕事ではないのに、休日や深夜に連絡を入れてくる
  • 故意に仕事の指示を何度も変更する
  • 理由も言わずに要望や提案文書など、何度もやり直しを命じたりする

過大な要求の判断基準というのは、実際にはあいまいです。よくとり上げられるのが平成12年3月に最高裁の判決「電通過労自殺事件」です。過重労働によって、うつ病を発症して自殺に追いやられることもあるということを初めて日本の社会に知らしめた裁判で、これ以降、労働者のメンタルヘルスの問題への取り組みが行われるきっかけになった事件でした。

判決では上司は被害者の勤務状況や健康の悪化を認識していたにもかかわらず、業務負担を増加させたとして、これを放置した会社の責任が問われることになりました。

④過少な要求

「過小な要求」と聞くと「なんだ、仕事が楽そうでいいじゃない」と思うかもしれませんが、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや、仕事を与えないことです。たとえば

  • 営業なのに、雑用や倉庫整理などを必要以上に強要された
  • 私物の買い物をさせられたり、業務とは関係のないコピーなどの雑用を強要された
  • 技術職なのに商品管理や梱包などの仕事をさせられた

仕事の意欲ややりがいを失うようなことをすることです。ある程度キャリアを積んだ人なら、著しく名誉・自尊心を傷つけられるであろうことは誰でもわかることですが、モンスター上司は平気でそういうことをやって、気に入らない部下の勤労意欲を失わせて、やがて自主退職に追い込もうとします。

⑤私生活のへの干渉

モンスター上司は私生活への干渉もよくします。私的なことに過度に立ち入ることで、部下の生活をも把握しておこうという意図があるのか、単なる好奇心なのかはわかりませんが、とにかく職務に関係のないことに口をはさみます。たとえば

  • 交際相手の有無について聞かれ、過度に結婚をするように勧められた
  • 個人の宗教を従業員の前で公言され、悪口を言われた
  • 家族関係や生い立ちまで暴露された

モンスター上司は、部下のこうした私的生活に対して、当然自分が知っていて当たり前という考え方です。人はそれぞれ異なる人格があり、個性や価値観を持っています。業務遂行とはなんら関係のないことにもかかわらず、それらを暴露されるというのは、モンスター上司のストレスの発散対象であったり、追い落し、排除の口実に利用されていると考えられます。

⑥仕事をさぼる・押し付ける

モンスター上司の中には、上司という肩書だけで全く仕事をしない人がいます。書類や仕事もそのまま目も通さずに右から左へと「これやっといて」「終わったら机の上に置いといて」という調子で「この人どんな仕事をしているの」と思えば、パソコンに向かってネットサーフィンをやっていたり。

仕事が忙しいときにはそれをサポートするのが部下として当たり前のことですが、面倒な仕事はすべて部下にやらせて、あとは知らんぷり。まかせた仕事にミスがあれば「せっかく任せたのに、俺の顔に泥を塗りやがって!」などと本来は上司がかぶらなければならない責任すら押し付けてきます。

⑦権力をふりかざす

モンスター上司は、上司という権力を思う存分ふりかざします。たとえば「俺の言うことには間違いない」「自分のやり方さえ守っていればうまくいく」など自分中心の考えや権力をかさにきた言い方をします。

こうしたモンスター上司は、実際仕事に自信を持っていて、しっかりと仕事をこなす人も多いのですが、仕事に対するこだわりも強く、部下のやり方が気に入らないと、たとえそのやり方に成果があったとしても決して認めようとはしません。むしろ自分のやり方に無理やり染めようとします。

⑧人の話を聞かない

自分の都合のいいこと、自分の知りたいことしか聞こうとしません。部下が説明している途中に席を立ったり、話をさえぎったりすることなど当たり前。基本的に部下の話を最後まで聞かないため、ミーティングも着地点がないままに終わってしまうことも。

さらに自分に都合が悪い話になると「あとは任せるから、なんとかしておけ」と言って、その後うまくいかないと「何とかしておけと言っただろう」と責任転嫁となってしまいます。

⑨上司への対応はピカイチ

モンスター上司は自分の上司への「ゴマすり」「こび売り」「根回し」はとってもマメです。勤務時間外でその能力は発揮され、飲み会、慰労会、ゴルフなど接待の鬼と化します。上司への気配りには普段のモンスター上司の不遜な態度の片りんも見ることなくヘコヘコしています。

しかしこの上司への対応をあなどることはできません。覚えをよくしておくことこそ、出世へのウイニングロードをひた走るモンスター上司にとって唯一の得意技です。サラリーマン社会は上下関係で出来上がっているため、下の者がいくらモンスター上司への苦情をその上の役職の人に申し立てても、なかなか取り合ってもらえないどころか、逆効果になってしまう可能性もあります。

⑩自分がルールだ

自分が統括する部署は常に自分が中心にいて、自分こそがルールだと思っているのがモンスター上司です。昨日決めたことが今日には全く逆になっていることも日常茶飯事です。自分の都合でコロコロと決めごとが変わってしまいます。つまり自分がルールです。

自分の都合のいいようにルールが変わるので、部下たちはそのたびに右往左往して振り回されます。それが当たり前になると、決められたルールもいつ改正になるのかわからないため、結局守られることなく職場改善はいつまでたっても行われることはありません。

モンスター上司への対応策

①「ホウレンソウ」を徹底する

モンスター上司に付け入る場所を与えないように、ビジネスマンの鉄則である「ホウレンソウ」、つまり「報告」「相談」「相談」を徹底することが大切です。

モンスター上司は自己愛が強く、コンプレックスを抱いているケースが多いのです。相談されなかった事案があったり、知らないうちに部下が仕事を進めていることがわかると頼られていないことが分かり、自分のポジション死守への脅威と感じるとともに、自尊心が傷つけられるため、途端にへそを曲げてしまいます。

へそを曲げると、理不尽なことを次々にやったり行ったりするのがモンスター上司の常とう手段ですから、まず最低限の「ホウレンソウ」だけは「無駄」と思っても、自己防衛の一環だと思って、やっておくように心がけましょう。

②モンスター上司への認識をちょっとだけ変えてみる

人間「嫌いだ」「やりにくい」「苦手だ」と思うだけで仕事にも熱が入らなくなってしまいます。どうせモンスター上司の性格や行動を変えることは不可能なわけですから、ちょっと視線を変えてみましょう。

たとえばサラリーマンとして、その地位にあるからには何らかの長所なり能力が会社に認められたからでしょう。そのあたりに目を向けて「どうしようもないように見えるけれど、この人にも何かいいところがあるはずだ」と思ってみると、意外なところで「さすが」「こんなところがあったのか」など見えるところが出てくるかもしれません。

③憐れむ

「自分はこんなモンスター上司にだけはなりたくない。」そう思えば反面教師として、よく観察して自分の今後の参考にしてはいかがでしょうか。いわゆる反面教師です。上の人へのおべっかばかりに明け暮れているモンスター上司に対して「この人も評価ばかり気にしてつらそうだな」とか「きっと家でも居場所がないんだろうな」など同情することで、少しは怒りや恨みが軽減できるのではないでしょうか。

モンスター上司に対して「こうしてください」という要望を出してもしょせん無理だというのはわかっていますし、そうした正攻法に出てもかえって目の敵にされてしまうのが関の山です。むしろこちら側の意識を変えてしまったほうが結果楽になります。

④モンスター上司のさらに上役に訴える

直接モンスター上司に訴えても無理だというのが分かっていれば、さらに上役に訴えてはどうかと考えますが、状況によってはかえってマイナスになってしまうかもしれません。

なぜかというとモンスター上司は、その上司に対してとても根回しが行き届いており、さらに仕事以上にこびを優先するため、上の人の評価は意外と高いのです。そのため直談判したとしても取り合ってもらえなかったり、逆に「お前が仕事ができないだけだろう」と言われて評価が落ちてしまう、あるいは職場に居ずらくなってしまうことになりかねません。

同じ訴えや被害をこうむっている人が多くいる場合には、ひとりで訴えるよりも証言の信頼性も増します。上の人も動いてくれやすくなりますし、会社全体の危機とみなして対処してくれるかもしれません。さらにあとになって一人だけ報復されることも少なくなるでしょう。

⑤公的労働窓口や弁護士に相談する

モンスター上司に悩まされて、仕事も手につかず、心身ともに疲労困憊でうつ病も発症してしまった。さらに会社に訴えても何もしてくれないどころか、退職を暗示するようなことまで言われた。などどうしようもないところまで追い込まれてしまった場合、どこに相談したらいいのでしょうか。

まず考えられるのが公的労働相談窓口である「労働局」です。都道府県ごとに設置されています。総合労働相談コーナーがありますが、相談だけでなく「労働局長による助言・指導」や「紛争調整委員会のあっせん」システムがあり、必要に応じて双方から事情を聴き、第三者としてあっせんを行ったりします。

そこでうまく調整ができない場合には、裁判ということになりますが、裁判は費用も時間もかかるため、そこまでやりたくないと泣き寝入りする人も多いのが実情です。

こうした裁判の欠点を補う制度として、労働審判制度があります。これは地方裁判所で、労働審判官1名と労使の審判員2名が審理をし、原則3回の審理、約3か月程度で解決を図るものです。和解で解決することが多いのですが、意義がある場合は、通常の訴訟に移行します。

まとめ

サラリーマンの出世は上司にかかっているといっても過言ではありません。もしモンスター上司に仕えなくてはならなくなったとき、ストレスがマックスになって、「自分がダメになる」か、「こんな会社やめてやる!」となるか、モンスター上司の行動パターンを熟知してうまく立ち回るかはこれからの人生にかかわってくることです。
モンスター上司に不運にも当たってしまったら、あなたはどのように切り抜けますか?サラリーマンなら必ずぶち当たる壁です。今から真剣に考えておきましょう。