【カビ】が病気の原因!?引き起こされる病気と「内臓・皮膚」に現れる疾患|対処方法と予防策や注意点など徹底解説!

カビが元となる病気があるのを知っていますか?これから暖かい春が過ぎれば、ジメジメ梅雨シーズンに突入。カビはそんな湿気の多い梅雨時に増殖します。梅雨時は体調を崩しやすい季節です。カビにナーバスな体を侵されないよう、ここではカビによる病気と、生活の中での身近なカビ対策をご紹介!

カビ(真菌)によって引き起こされる病気とは?

カビ=「真菌」と呼ばれています。カビが元となる病気があるのを知っていますか?私たちに身近なカビによって、呼吸器や皮膚をはじめ内臓や脳の病気を引き起こすことがあります。私たちの身近にはびこるカビ。弱った体はカビに感染しやすい言われています。

また、人間は多くの菌に触れながら生きている中で、すでにカビが体の中にあることも多く、免疫力が低下している状態の時に異常に増殖し、それによって症状が出ることもあります。さて、カビによる病気とは、どんなものがあるのでしょうか?

内蔵に現れる疾患とは?

気管支肺アスペルギルス症

カビの一種である「アスペルギルス」に反応するアレルギーを有している場合、引き起こされるアレルギー性の病型と言われています。この病気の特徴は、もともと喘息(ぜんそく)を患っている方に多いことです。

ぜんそくは主に吸入ステロイド薬や気管支拡張剤による定期的な治療を受けることで症状をコントロールできることが多いのですが、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症でのぜんそくはこれらが効かず、なかなか症状が改善されないようです。悪化すると常にひどい咳・息切れ・呼吸困難を示すようになります。

検査では、胸部エックス線、胸部CT検査で影が見られることがあります。また、難治性のぜんそくの方は血液検査により、気管支肺アスペルギルス症と診断されることが確実なようです。一般的には吸入ステロイド薬や抗真菌剤による治療となります。

クリプトコッカス症

クリプトコッカス属真菌による感染症です。クリプトコッカス属真菌とは、主に鳥の糞や腐敗した植物など、土壌中を始め自然界のあちこちで育つ酵母の一種です。主に鼻や口から吸いこんで感染することが多く、肺や皮膚から感染するものを「肺クリプトコッカス症」と呼んでいます。

また、中枢神経系に感染し、脳髄膜炎を起こすことが多く、感染したら重大な注意が必要であるに違いありません。

クリプトコッカス症はエイズ患者では最初のエイズの症状となることもあり、免疫力・体力が落ちた人たちがかかりやすい日和見(ひよりみ)感染の一つともいえるでしょう。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者、強力なステロイドの投与を受けている人、臓器移殖を受けた人、慢性白血病、癌患者は特に気を付けましょう。

肺で初めて感染し、何も症状がなく気づかない事が多いようです。咳や胸の痛みを訴えることもあり、一見、風邪の症状と間違えそうな場合もあります。無症状だった場合、その後感染が体内で広がり、皮膚に皮疹を認めたり、発熱・頭痛を始め、吐き気や嘔吐、意識障害などの神経的な症状が出て、初めてクリプトコッカス症だとわかることが多いようです。

治療法は抗真菌薬を使います。また、予防法としては、ベランダにハトの糞を放置しない、ハトがたくさんいる場所に行かない。そしてやはり免疫力の向上が一番!充分な栄養と睡眠、ストレスをためない生活を送ることが大きな予防となることでしょう。

カビと癌は関係ある?

癌はカビが体内に入って生息することによって罹るという説があるようです。ピーナッツなどに生えるアフラトキシンというカビ毒が原因ともいわれています。ピーナッツやその加工品、とうもろこし、ハト麦、そば粉、ナチュラルチーズなどから検出されたとの報告もあるようです。

いずれも微量で、健康に影響を与えるレベルではないとのこと。輸入品からの検出が多いとのことなので、国産のものが安心かもしれません。癌は免疫力の低下が大きな原因ともなります。普段から、食事に気を付け、免疫力アップをぜひ心がけましょう。

皮膚に現れる疾患とは?

水虫

足がかゆい!かゆくてかゆくて仕方ない。そんな経験はありませんか?特に梅雨時から夏場にかけて多く症状が出る水虫とは白癬菌というカビの一種によるものです。カビは高温多湿な環境が大好き。靴を長時間履いたり、湿気にさらされていることの多い足にはよく起こる症状です。

白癬菌は、人の髪や爪、角質など、人体から出たタンパク質を好んで繁殖する菌です。白癬菌に感染した人の皮膚から剥がれ落ちる角質を素足で踏むなどして、人から人へ感染します。汗をかきやすく長時間靴を履いたまま蒸れている状態、足を清潔に保っていないなど、条件がそろってしまうと発症しやすくなります。

また、悪化すると爪水虫といって、爪に感染して変色したり難治性となることもあります。中には手の水虫、鼠径部のいんきんたむしなど、白癬菌による症状は多くあります。

指の間や、足の裏などに強いかゆみを伴い、皮膚表面の皮がむけてきたりささくれてきたりします。赤くただれを起こすこともあります。ただのかかと荒れと思っていたら、水虫だったということも。身近な病気ではありますが、見逃されやすいのも特徴。

おかしいなと思ったら皮膚科で調べてもらいましょう。塗り薬や飲み薬で治していく方法が多いようです。

澱風(でんぷう)

癜風菌(マラセチア・ファーファー)というカビの一種による皮膚の病気です。癜風菌は皮膚の上に安定して生息する常在菌と呼ばれるものですが、汗をたくさんかいたりして皮膚が高温多湿になると増殖し、形を変えて皮膚にダメージを与えます。

主に20代~40代の男性に多く見られ、背中や胸、首、二の腕、脇の下などに症状があらわれます。春から夏にかけてが多く、皮膚には鱗屑(りんせつ)と呼ばれる皮膚の表面からはがれかかっている角質様の疾患がみられます。自覚症状は、ほとんどない場合が多く、あっても軽度のかゆみか軽い浮腫・発赤がある程度です。色素異常がみられるので気づくことが多いでしょう。

抗菌剤の塗り薬か、症状が広範囲になれば飲み薬が処方されます。ただ、治ったあとの色素沈着や脱色が長期間残ることがあり、これに対する有効な治療法はないようです。また皮膚の常在菌であることから、再発率が極めて高いのが問題です。 気づいたら早めの治療が効果的です。

また、水虫(白癬)などと違い、ほかの人へ感染することはほとんどありません。

カンジタ感染症

カンジタ属という酵母カビによる感染症です。カンジタと聞いてピン!とくるのが、女性生殖器によくある症状。実は女性生殖器だけでなく、皮膚や腸管などあちこちにカンジタ菌は存在しています。つまり常在菌なので、体の免疫力が低下した時、抗生物質を飲むことで菌が増殖し、口の粘膜や膣に感染症を起こします。

免疫機能が正常な人はもちろんのこと、糖尿病、癌、エイズの人や妊婦は特に注意が必要です。長引くことが予想されます。

カンジタは皮膚に感染すると、焼けつくような痛みのある発疹が生じます。また、性器に感染した場合、強烈な痒みを伴う症状も出ることがあります。また、おりものがポロポロと、カッテージチーズのように変わっていたら、カンジタの可能性が。

他には、赤ちゃんのおむつかぶれの中にはカンジダによるものもあるのでご注意を。あせもやおむつかぶれの薬を塗ってもいっこうに治らない場合、もしカンジタ感染症だったら真菌剤が必要です。

女性器に症状が出た場合は、婦人科専門医にご相談を。膣洗浄や患部に直接抗菌剤を塗布することが多いでしょう。その他皮膚に出た場合も、抗菌剤での処置が有効です。

脂漏性皮膚炎

脂漏性湿疹とも呼ばれます。主に、生後2~3か月の赤ちゃんや思春期以降の成人に起こると言われています。赤ちゃんは自然治癒することが多く、原因も毛穴が未発達なため、皮脂分泌の調節が上手くいかないことが挙げられますが、成人では違います。

成人の脂漏性皮膚炎の原因のひとつにマラセチアというカビが原因と言われています。皮脂分泌の多い頭皮や顔(特に鼻の周りなど)耳の後ろ、摩擦の多いわきの下や太ももの付け根などに起こりやすいです。かゆみと赤み、皮膚が荒れてカサついて鱗屑(角質がはがれてくる)が起こる場合もあります。頭にできた場合、フケ症と勘違いしてしまう方も。放っておくと皮脂の酸化により、加齢臭のようなニオイを放つ原因ともなります。

マラセチアはヒトの皮膚に普段から存在する常在菌ですが、皮脂を好み皮脂の多いところで増殖すると、その代謝物が肌に炎症を引き起こすようです。マラセチアが皮脂や汗を好むため、皮脂の過剰分泌は大きな原因の一つです。

よって男性ホルモンが皮脂分泌を促進することから、男性に多いと言われています。しかしホルモンバランスの乱れなどにより女性にも起こるようです。その他に、ストレス、ビタミンB不足、洗顔や洗髪の不足、しすぎ、生活習慣の乱れなどもあげられます。

炎症を抑えるステロイド剤や抗菌剤の塗布が主な治療となります。また、かゆみを伴うため、ヒスタミンなどの内服薬も処方されることが多いようです。ホルモンバランスも関係するところから、日常生活の見直しなど、生活のリズムを整えるところも重要なポイントであることでしょう。

アレルギーを起こす疾患とは?

夏型過敏性肺炎

トリコスポロンというカビを吸い込むことによって起こる肺炎です。風通しや日当たりが悪く湿気の多い古い家屋に多いようです。高温多湿となる夏に起こることが多いのが、この夏型過敏性肺炎です。

繰り返しカビを吸い込んでいることで、肺が過剰に反応し、アレルギー症状を引き起こします。通常の肺炎と同じように、発熱や咳、呼吸困難、だるさなどの症状があらわれます。自宅や職場などで日常の環境に潜んでいるため、その環境から離れると症状が軽くなったり消えたりします。このような状態が続くと慢性化し、カビにさらされていなくても常にせきや呼吸困難感で悩まされることになります。

一番の治療法はこのカビを遠ざけることであり、環境の改善が必要となります。悪化した場合は、入院してステロイド薬による治療が必要となることも。風通しのよい環境を確保することが改善の近道です。

気管支喘息

喘息(ぜんそく)は大量にアレルゲンを吸い込み発症します。主にダニのフンや死骸を吸い込んだりして発症することが多いようですが、カビが原因の喘息もあるようです。

カビが原因の喘息はやはり、湿気を持った布団が原因のことが多いそうです。人間は8時間近く布団の上で寝ているので、布団を清潔に保つことがとても大切です。

喘息の症状は、息切れ、のどのつまり、夜中のに激しい咳、喉がヒューヒューと鳴る(ぜん鳴)、息が吐けないなどです。風邪を引くと咳ぜんそくといって、咳が長引いて治りにくい症状も引き起こします。

ステロイド吸入や抗アレルギー剤などで治療していきます。発作時には体内の酸素量が不足してしまうため、気管支拡張剤を用いることも。長期の治療となることが多いようです。

カビはダニの餌になります。アレルゲンであるダニやを増やさないためにも、カビ対策を徹底しましょう。

アレルギー性鼻炎

気管支喘息と同様、花粉やダニその他のアレルゲンによって引き起る鼻炎ですが、カビが鼻の中に留まってアレルギー性鼻炎を引き起こすとも言われています。水回りやエアコンの吹き出し口、じゅうたん、押し入れ、冷蔵庫、観葉植物の土、花瓶の水など生活のさまざまなところに潜んでいます。

特にカビは家の中に存在しているので、屋内にいるときの方が鼻炎を発症しているようなら、水回りや風通しなどをチェックしてみては。暑い夏や湿気の多い梅雨時には特に注意しましょう。

カビ(真菌)を食べてしまったら?

食中毒

カビは、薬品や食品に利用されているものもありますが、カビ毒を産生し食中毒の原因になったりすることがあります。カビはあらゆるものを栄養とし、酸素、適温、湿度を好み増殖して生息しています。

ヒトや動物に毒性を示すものはカビ毒と呼ばれています。発がん性もあると言われているこのカビ毒。予防するには、やはりカビが生えた食品は食べない事。すべてのカビが毒を産生するとは限りませんが、古く保存してある食品など、注意が必要です。

ただ、カビがすぐに食中毒の原因にはならないこともあります。けれどもその場合は、その他の細菌が食中毒を引き起こすこともあり、やはり心配です。カビが生えるということは、食中毒の原因ともなる最近やウイルスも増殖していると考えられます。でも、もし食べてしまったとしたら…その対処法は?

対処法

食中毒となった場合は、食後1時間程度で下痢や嘔吐、高熱などの症状があらわれてくるでしょう。薬で無理に症状を抑えようとせず、とにかく出し切ってしまいましょう。スポーツドリンクなどで水分補給を忘れずに。意識障害や呼吸困難など、症状がひどい場合には病院へ。何よりも食中毒にならないための、日頃からの注意が大事です。

カビが生えている部分を削って食べる、などせずに、躊躇せず処分するようにしましょう。また、民間療法としては食中毒の特効ツボ「裏内庭」へのお灸もおすすめ。足の中指を足の裏に折り曲げて、指先の当たるところが裏内庭です。

ここに、半米粒大のもぐさで、灸を据えると効果的。悪い時は熱くないので不思議です。食中毒の急性期からその後の食欲不振まで、早い回復に促します。

カビ(真菌)を効率的に除去する方法とは?

掃除の仕方

1.窓を開けて風を入れ、部屋の中を十分に換気。

2.エアコン風の出口を掃除。フィルターや吹き出し口にたまったホコリなども掃除します。また、うすめたアルコールでエアコン全体をスプレーすると効果的。仕上げは窓を開けた状態でエアコンを送風状態にしてエアコンの中を乾燥させること。

3.布団は天日干しか布団乾燥機を。干した後は掃除機で念入りに見えないほこりやカビ、ダニを吸い取ります。

4.押し入れやクローゼットにはすき間を作る。つめこみすぎはNG。空間をなるべく作って空気の通り道ができるように心がけましょう。 スノコを使うのも効果的です。

5.浴室は入浴後に、シャワー(水)で壁の汚れを流しましょう。湿度を低くするために、浴そうのお湯は毎日排水し、換気を十分に。換気扇は常時つけっぱなしにがおすすめ。
壁や床、天井などの水分をふきとればさらに効果的。 また週に一度は、洗剤を使って壁を洗い消毒用アルコールで仕上げします。

6.台所・流しなどの水回りにはお酢がおすすめ。酢には殺菌効果があります。お酢であちこちを拭きましょう。また、ゴミ取りかごには熱湯消毒を。もちろんアルコール消毒も効果的です。

増殖を止める対策

カビが好まない環境を作る!につきます。上の掃除の仕方にもありますが、アルコールや熱湯などでの殺菌、除湿、換気をおこたらないことでしょう。

お部屋の掃除はマメに。ホコリをえさにカビは増殖します。また、部屋の湿度は高すぎないように注意。梅雨時の部屋干し時には、除湿器やエアコンの除湿をフル活用しましょう。まめな換気もお忘れなく。日ごろの心がけがカビの増殖を止める一番の近道ではないでしょうか。

まとめ:カビから身を守って元気な体に!

カビってこんなに人体に影響するものなのです。もちろん良いカビもあります。ブルーチーズは食べられる青かびの一種だったり、チーズの製造過程にはカビが使われます。かたや、発がん性を持つカビ毒もあり、やはり正しい知識と対応が生活の中で必要であります。

カビ対策は大変なことではありません。日々のちょっとした心がけでできるものばかりです。咳やかゆみなどのささいな体の不調も、長引けばテンションは下がる一方。快適に元気に過ごすためにも、カビと仲良くしないよう、風通しの良いすっきりさわやか生活を心がけていきましょう。