【管理職】の定義や手当を知ってる?5つの疑問と役割

管理職になると、残業代が出ないらしい。いやいや、休日出勤の手当もでないらしいよ!え?年収さがっちゃうの?なんて話を聴いたことがあるのではないでしょうか?それって実際のところどうなの?と疑問に思う方も多いはず。そこで、管理職の定義や、気になる手当の有無、管理職の5つの役割や心得をご紹介いたします。

管理職になりたいですか?

新入社員として入社して、真面目に仕事に取り組み、ある程度の年齢になると、“管理職”という目標が見えてくるのではないでしょうか?同期で一番乗りしたい!とまでは言わなくとも、同期で自分だけが管理職になっていないというのも、なんだか肩身が狭い思いをしますよね?

なりたいし、ならないと肩身が狭い管理職ですが、実際にはどんな役割があるのでしょうか?管理職になると、お給料もあがるのでは?というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、反対に管理職は手当が削られて年収が下がる、という話もあるようです。

責任が増えて、手当が下がるの?!それなら管理職なんてならない方がいいのでは?と思う事もあるでしょう。そこで、こちらでは管理職に関する疑問を紐解いてみたいと思います。どうぞごらんくださいませ。

管理職の定義ってなに?

管理職定義:労働基準法では?

管理職と聴くと、上司や責任者が思い浮かびますが、明確に説明しろといわれれば、少しむつかしいですよね?また会社から、「君も来期からは管理職だよ」と言われても、いったいどんなものなのか疑問が浮かぶのではないでしょうか?管理職の定義って、どんなものなのでしょう?

労働基準法における管理職の定義を確認してみましょう。
実は労働基準法では“管理職”というものはないようです。これに似ているものとして“管理監督者”というものがあり、言葉は似ているのですが、その内容は同じとは言えないようです。

私たちが実際に感じている“管理職”は、仕事の任務遂行力が高いことはもちろん、問題に関する解決案の提示やコミュニケーション能力、部下の指導・育成・管理、リーダシップなどを兼ね備えた人という認識がありますよね。

それに比べて、労働基準法上の“管理監督者”の定義は「労働条件の決定その他の労務管理について経営者と一体的な立場にある者」となっています。私たちが考える管理職は決して「経営者と一体的な立場」とは言えないのではないでしょうか?これについて、次で詳しくチェックしていきましょう。

「名ばかり管理職」って何?!

先ほどの項目で、私たちが考える“管理職”と労働基準法上での“管理監督者”に随分開きがあることがわかりました。ところが中には、管理職=管理監督者と同等に定義している会社もあるようです。もちろん、労働者側にとって、良い待遇、良い面での同等なら良いのですが、都合の良い個所のみ管理監督者の定義を持ち出している会社もあり「名ばかり管理職」という問題が起こっているようです。

係長、課長、部長などの役職を与えてはいるけれど、実際には「経営者と一体的な立場」とはほど遠いことも多いのではないでしょうか?この「経営者と一体的な立場」とは具体的にどういう立場のことを言うのかでしょうか?

東京労働局によると、「職務内容」、「責任と権限」、「勤務態様」、「待遇」が判断基準となるようです。職務内容は、仕事に対して上役の支持を頻繁に仰ぐことなく、一定の権限が与えられているかどうかが基準となりますし、勤務時間の制限がなく、自らの裁量で出退勤の時間が選べるかどうかや、地位や給与面での十分な待遇を得られているかが重要な判断基準となるようです。

これらの権限や待遇を一切与えずに、ただ役職名だけを与え、それに伴い管理監督者が適応されない規定のみを前面に押し出しているものが「名ばかり管理職」と言われる問題なのです。

管理職は年収が下がるの?!

よく管理職になると年収が下がるということを耳にしますよね?管理職にはなりたいけれど、業務の責任ばかりが増えて年収が下がるなら、できる限り避けたいと感じる人もいるでしょう。もし、勤める会社が“管理職”と“管理監督者”をしっかりと同等に考えてくれているのなら、年収が下がることはないでしょう。

管理監督者は、経営者同様に地位や給与面でも十分な対応がなされるべきなのです。そしてもし、そのような十分な対応がなされていないのであれば、管理監督者には認められない手当についても、管理職であれば当然の権利として受け取れるはずなのです。

ただ、先にご紹介したように、待遇面は一切考慮せず、役職のみ与えて権利を奪うようなことがある場合は、管理職になると年収が下がる、ということもあるようです。
また会社によっては、管理職になると管理監督者同様に残業や休日出勤に対する手当がなくなることにより一旦年収は下がるものの、年数がたつにつれ管理職手当がアップすることで、最終的には以前より年収がアップするというケースもあるようです。

管理職は残業手当が出ないってほんと?

先ほどからご紹介している通り、管理職と管理監督者を区別するのであれば、管理職でも残業代は当然の権利として受け取ることが可能です。ただ、管理監督者となると話は少し変わってくるでしょう。

労働基準法では管理監督者は、“1日8時間以上、1週間に40時間以上働かせてはいけない”という点と、“所定の労働時間を超えた場合の割増賃金の支払いの義務”が適応されません。そのため、通常であれば残業手当として支払われる手当を受け取ることができないのです。

しかしこれは、あくまでも管理監督者の場合です。日本の会社でよくみられる管理職はほとんどが管理監督者としての権限を持っているとはいえないので、本来ならば残業手当を受け取ることができるでしょう。ただ、会社によって管理職の給与に関する定義はさまざまですので、一概に言い切ることはできません。

また、管理監督者であっても、夜10時から翌日5時の間の労働に対して支払われる、深夜割増賃金は受け取れるので、これすら貰っていないという場合は会社にしっかりと確認されたほうがいいのかもしれませんね。

管理職が休日出勤をすると?

管理職になると、残業手当のみならず休日出勤の手当も出ないという話を聴いたことがあるかもしれません。これも残業手当同様に、管理職なのか管理監督者なのかで異なってきます。

管理監督者は、“少なくとも1週間に1日の休日を与えなければいけない”という法定休日を定めるの規定の適応をうけません。そのため、休日出勤した場合の割増賃金も当然支払われなくなります。休日出勤における手当は受け取れないかもしれませんが、その分代休や振替休日を取得できる会社も多いようです。ただ、これも残業代同様、就業規則に定義されているでしょうから一概には言い切れないでしょう。

また、勤続年数によって付与される“有給休暇”については、管理監督者にも適応される規定となっています。

管理職の役割や心得とは?!

では、管理職の役割や心得とはどういったものになるのでしょうか?労働基準法上における管理監督者の定義はご紹介済みですので、こちらでは一般的に私たちが考える管理職、すなわち上司について考えてみましょう。

役割1:部下の指導、育成、管理

管理職ということは、部下を従えることになります。そのため部下の指導や育成、管理も重要な役割となるでしょう。管理職の立場によって、指導や管理の方法は変わってくると思いますが、部下を管理する立場であることから、場合によっては部下の失敗の責任を負う事も必要となってきます。

しかし、この部下の指導や育成、管理を全く行わない管理職も数多く存在するのです。例え人に指導を任せる場合でも、それによって任された人の経験になったり、スキルアップにつながるような任せ方なら良いのですが、「面倒だから」「苦手だから」と指導を丸投げする管理職も存在します。

また、部下が起こした失敗の責任を取るどころか、部下の手柄を横取りして、部下に自分の失敗を押し付ける管理職もいるので驚きです。管理職の役割は、部下をしっかりと管理することなのです。これができていないと、誰からも信頼されない上司になってしまうでしょう。

役割2:仕事に集中できる職場環境をつくる

管理職の役割として大切なのが、職場の環境づくりではないでしょうか?職場の人間関係を円滑にしておくこともそうですし、仕事面で不安な場合に相談しやすい環境を作ったり、手助けしあえるようなシステムを整えることも環境づくりには必要ではないでしょうか?

このように、仕事に集中できる職場環境が整っていると、無駄なことに意識を取られることもありませんし、新人でも思い切った仕事をすることができるでしょう。一見当然のことのようですが、これができていない職場も多々あります。

管理職の役割として、みんなが仕事に集中できているのか、何か問題が起こっていないか、という事に広く目を光らせておくことが大切だと言えるでしょう。

役割3:仕事そのものと仕事ぶりをよく観察する

管理職と言っても係長から部長、役員までさまざまな役職があります。上に行けば行くほど、なかなか下のものまでは目が届かないこともあるでしょう。仕事内容や取り組み方を見ることなく、仕上がった仕事のみを受け取るという事もあるかもしれません。

直接のかかわりがなくとも、中間の管理職に、部下の仕事ぶりを聴くことは可能です。そうやって、仕上がった仕事のみならず、部下の仕事ぶりを知ることも、管理職の大切な役割と言えるでしょう。部下は、上司に気にかけてもらえると嬉しいものです。

部下の仕事ぶりを良く知るという事は、当然褒める点もでてくるでしょうし、時には厳しく指導する点も出てくるでしょう。そのように直接声をかけてもらうことによって、自分の仕事ぶりをよく見てくれているんだな、と仕事のモチベーションにもつながり、それがまた、職場環境を良くすることにもつながるでしょう。管理職は仕上がった仕事のみならず、その仕事ぶりをよく観察することも役割の一つなのです。

役割4:チームワークを良くしモチベーションを保つ

仕事を選ぶ基準として、給料や仕事内容、勤務地よりも“人間関係の良好さ”を一番重視する人も少なくありません。それだけ、人間関係というものは、円滑に仕事を進めるうえで大切なものになるのです。先ほどの職場環境でも少し触れましたが、部下の人間関係について自分で解決しろとばかりにノータッチの管理職も存在します。

でも、それで管理していると言えるでしょうか?人間関係が円滑でないということは、少なからず仕事に影響を与えます。もちろん仕事内容にもよりますが、一人ひとりバラバラに仕事を進めるよりも、チームがひとつにまとまって一丸となって作業する方がよっぽど効率も良いでしょう。

風通しのよい職場は働きやすい職場なのです。また、チームワークがいいと、個人のモチベーションもアップします。みんなに負けていられないと頑張ることも、この間手助けしてもらったから、次は自分がお返ししたいと頑張ることもあるでしょう。このような気持ちを引き出すためにも、管理職はチームワークと個人のモチベーションを保つことも役割の一つなのです。

役割5:自分も常に進化し続ける

管理職になると、部下の育成や管理がメインとなって、自分が現場で走り回るということが少なくなるかもしれません。仕事を与える、仕事をふる、それに対して判断する、決断するということが仕事の中心になるでしょう。でも、部下に仕事を与えることに意識しすぎて、自分が進化することを忘れてしまってはいけません。

子が親の背中を見て育つように、部下は必ず管理職の背中を見ています。それは、仕事ぶりを見ているという事なのです。どのように仕事をしているのか、こういう場合はどうしているのか、と仕事を盗もうとしていることもあるでしょう。

管理職が的確な仕事をし、常に進化し続けることは、部下に対していいお手本になりますし、何よりこの人はさすがだな、まだまだ追いつけない、追いつけるように頑張ろうというモチベーションにもつながります。また仕事ぶりを見て、尊敬する点も沢山出てくるでしょう。椅子に座って支持を出すだけではなく、さらに進化することを忘れてはいけないのです。

いかがでしたか?

管理職と管理監督者の違いに始まり、管理職の残業手当、休日出勤手当などの労働基準法での規定の適応について、また管理職の役割や心得についてご紹介いたしました。いかがでしか?疑問は解消されたでしょうか?

管理職と管理監督者の違いは明確なのですが、実際にそれを定義しているのは各会社の就業規則になるでしょう。管理監督者とは言えない管理職でも、各手当が貰えないこともあるでしょうし、その代わりと言っては何ですが、管理職手当がついていることもあるでしょう。

会社に申し入れるかどうかは冷静に考えるとしても、このような定義になっていて、このような規定があるという事を知っておくことが必要だと言えそうですね。