どんなに仲の良い関係でも、どうしても「お断り」をせざるを得ない場面があります。後々の関係を円滑にするために、誠意ある姿勢で相手に不快な思いをさせないようにしなければなりません。しかし、こちらに悪気がなくても、知らず知らずのうちに相手を傷つけていたり、不信感を与えてしまっていることがあると、些細なことで双方の間に亀裂が入ってしまうことも。上手な断り方で「縁」を大切にしましょう。

華麗なる断りメールの基本は3部構成

突然のアクシデントや急な仕事の都合などで、どうしても断らなければならないとき、真っ先に相手に残念な気持ちを与えてしまいますので、断るほうも申し訳ないという気持ちになります。ちょっぴり信頼を失ったのではないかと心配になるでしょう。

ですが、最初の返信で、残念な気持ちを瞬時に「満足」な気持ちに変えるテクニックがあれば、好印象を与えてより良い関係を構築し、かつあなたの魅力もアップ!お互いにこの「縁」をいつまでも大切にしていきたいと思うようになります。

どんなシーンでも、断るときに、申し訳ない気持ちがいっぱいだからと、先にだらだら謝罪を綴ったのでは、より反感を買い「つまらない人」「うざい」と、人格まで否定されかねません。

また、その後の断りの理由なんてどうでもいいわと思われ、流し読みされて終わってしまします。そんなことになっては、次のお誘いが来ないどころか、悪口を広められ評判が下がって、他の人まで距離をおくようになったり、簡単にブログやSNSで批判されたりします。

そうならないために、以下の3つの構成で華麗な断り文句を組み立て、誠意ある返信メールと共に魅力的な人という印象を残すアピールをしましょう。

1.結論を先に述べ、事情を理解してもらう

相手が一番知りたいのは断りの理由です。残念な気持ちや詫びの気持ちは、相手にとっては言い訳にしか聞こえません。詫びることも大切ですが、詫びることに重きをおき長々と綴ると、ただの迷惑な人という悪いイメージを植え付けてしまします。

謝罪の言葉を真っ先に伝えたら、結論を短く述べて、知ってほしい「理由」をちゃんと理解してもらいましょう。そうすることで次の付き合いにつなげていけます。

簡潔例文

食事会への誘いの場合

・食事会のお誘いありがとうございます。大変申し訳ありませんが、その日は学校の役員の集まりがあり参加できません。・・・

デートの誘いの場合

・映画に誘ってくれてありがとう♪今度の日曜日は仕事なので行かれないわ。ごめんなさい。休みが不定期なので合わせにくいかも。・・・

仕事絡みの誘いの場合

・交流会にお誘いいただき有難うございます。誠に申し訳ありませんが、この日は先約があり、どうしても出席することができません。・・・

断りの理由としては、仕事に関する理由や物理的なことをあげるほうが、確実に納得してもらます。曖昧な言い分は、相手を困らせてしまい、同時に「この人と付き合うと面倒くさいかも」と、いきなり悪い印象を与えてしまいます。

また、風邪をひいたとか具合が悪いなど、体調のせいにしてしまうと、「この前元気だったけど」「あれ?もう良くなったのかしら」「不摂生な生活してるのかな」と、前後の辻褄が合わなかったときに、些細なことで大きなヒビが入ってしまいます。

また、「体調が良いときにまた誘ってみよう」と、期待をもたせて時間を引っ張ることになります。もし脈なしのつもりだったとしたら、誘った相手としては「なんだ、嫌なら最初にはっきり言えばいいのに!」と、今後の付き合いで信用をなくすことにもなりかねません。

本人のことならいざ知らず、家族や親せきを巻き込んだ病気の理由などは、もっと面倒なことになるので決して使わないことです。万が一仲良くなって「そういえば、叔父さんってたしか・・・」と、忘れたころに話題に出て、話が合わなかったら、さらに言い訳が必要となるのは想像できますね。

ともあれ、結論を長々と説明するのはスマートではありません。ここは簡潔にまとめてわかりやすく伝えることで、何よりも「申し訳ない」「残念である」という気持ちが強いことを印象付けることができます。

2.誘った側の好意を詫び、本気度を示す

断りメールでやりがちなのが、残念な気持ちを丁寧に綴り、あたかも相手を傷つけないよう配慮しているかのように力をいれる人が多いですが、やりすぎると断ったほうの体裁を気にしているようにしか聞こえません。

もちろん、残念な気持ちを伝えることもマナーですが、その前に大事なことを忘れています。それは、誘ってくれた人の「時間と手間」に対するお詫びを表すことです。

本来の詫びは「断り」という行為の謝罪だけではなく、誘ってくれた相手を煩わせたことに対しての詫びがなければ、良い関係を維持することはできません。断るのは自分の都合なのですから、自分の都合を正当化したような詫びだけでは、相手に失礼ですね。

簡潔例文

食事会の誘いの場合

・食事会のお誘いありがとうございます。大変申し訳ありませんが、その日は学校の役員会があり参加できません。とても残念ではありますが、何より、お忙しい中○○さんのお手間を取らせたことにお詫びいたします。・・・

デートの誘いの場合

・映画に誘ってくれてありがとう♪今度の日曜日は仕事なので行かれないわ。ごめんなさい。休みが不定期なので合わせにくいかも。○○君がせっかく都合をつけてくれたのに、本当にごめんね。・・・

仕事絡みの誘いの場合

・交流会にお誘いいただき有難うございます。誠に申し訳ありませんが、この日は先約があり、どうしても出席することができません。せっかくお誘いいただいたのに、お心を無にするお返事をお許しください。・・・

相手の立場を考えているということが伝われば、断られた方も「この人は信頼できる人だ」「こうゆう人と長くお付き合いをしいていきたい」と思うようになります。

さらには、こんな素敵な対応ができる人なら、誰に紹介してもはずかしくない、自慢できると好印象を与えることができ、実際に交友関係が広がっていきます。先々を考えて誠意ある返信を送りましょう。

3.締めはあっさりと結び、余韻を残す

断りメールの最大の目的は、お互いの関係性にヒビを入れないということです。ただ断りの理由を述べているだけのメールは、魅力的でもなければ、誠意も伝わらない、ただの形式メールに過ぎません。今後の付き合いにつなげるためにも、心が伝わる締めにすることがカギとなります。

そして、最後の締めをあっさりとくくることで、相手に「余韻」を与えて、さらに返信を促します。そして、相手から返信が来れば、断った一件でお互いの関係が気まずくなることを回避し、変わらぬ信頼を保つことができます。

簡潔例文

食事会の誘いの場合

・食事会のお誘いありがとうございます。大変申し訳ありませんが、その日は学校の役員会があり参加できません。とても残念ではありますが、何より、○○さんのお手間をとらせたことにお詫びいたします。みなさんと楽しい時間をお過ごしください。・・・

デートの誘いの場合

・映画に誘ってくれてありがとう♪今度の日曜日は仕事なので行かれないわ。ごめんないさい。休みが不定期なので合わせにくいかも。せっかく○○君が都合をつけてくれたのに、本当にごめんね。残念だけど仕事頑張ります!・・・

仕事絡みの誘いの場合

・交流会にお誘いいただき有難うございます。誠に申し訳ありませんが、この日は先約があり、どうしても出席することができません。ですが、○○様に気にかけていただいたことを大変嬉しく思います。ご盛況をお祈りしています。・・・

断られたほうは、「次回また誘ってもいいかしら」「嫌われたわけではないかも」「もうひと押ししても良さそうだな」と、自分が余計なお節介や迷惑をかけたわけじゃないという安心感から、相手に対して好印象を持ちます。

この基本の3部構成で、簡潔で誠意のある断りメールを送れると、今後の付き合いになんら影響はありません。好印象をもってもらえるので、顔を合わす機会があった時、より親密な関係が結べたような進歩を感じられるでしょう。

あとは、脈あり・脈なしの真意をスマートに伝えられると、どんな人間関係も上手くこなせていけます。そこのやり取りも抑えておきましょう。

脈あり・脈なしの本心をスマートに伝える

シンプルな断りメールを送ることで、さらに相手から返信があった場合、相手は正直なところ「脈あり」なのか「脈なし」なのかを確かめたいと思っています。

2度目の返しメールの時に、ずるずる引きずるような、曖昧メールを送っていたのでは、好印象だったものが一気に転落し、幻滅されるということになりますので気をつけましょう。

早い段階で「脈あり・脈なし」を華麗に伝えることも、魅力的な印象を与えるために必要なテクニック。あなたの信頼度も高まります。どんな要件でも、迅速かつ簡潔に返すことが好印象をもたれるテクニックです。

関係を気まずくしたくないからと、返信に戸惑って時間が空いてしまうと、いかなる要件であっても、印象はあまり良いものにはなりません。

「あの人はいつも返事が早い」「あの人とやり取りすると話が早いので助かる」と、固い信頼を得るためにも、可能な限り返信は早めに済ませましょう。

時間が経ってしまうと、相手は軽視された気になり、盛り上がった気持ちも失速します。そうなると、相手に真意が伝わらず、不安を与えてしまい、あたなに対しての信頼も薄れてしまいます。

要件の大小に関わらず、返信を要する内容のものは、なるべく早く返信することを心掛けておきましょう。たとえ、期限があるものであっても、早い返信は相手に負担をかけない配慮になります。そんな気遣いができる人になりましょう。

脈ありの例文

簡潔例文

食事会の誘いの場合

・もし次回の予定が決まりましたら、ぜひお知らせください。心より楽しみしています。お手数をお掛けしますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

本当は参加したかったという気持ちを、「~してください」という言い切りの形で依頼をすると、相手に積極的な気持ちが強く伝わります。「~していただけますでしょうか」というゆるい言い方は、相手の気持ち次第でいいですよという、消極的な気持ちが伝わってしまいます。

デートの誘いの場合

・今度会う時は、美味しいクッキーを焼いて持っていくからね♪

大抵は「お詫びに今度ご馳走するね」とお金で解決する策になりがちですが、手作りという時間と手間で詫びの気持ちを表すというのは、相手に本気度が100%伝わります。これは良い意味の”倍返し”に値しますね。あなたの魅力も倍以上アップします。

仕事絡みの誘いの場合

・今回は本当に残念でしたが、これに懲りずに今後もお声をかけていただければ幸いです。

仕事絡みだと、あまり熱を入れすぎた文章にすると、返って引いてしまいますので、ここは相手のペースや気持ちに合わせますという意味をこめて、月並みの言葉で十分スマートです。

いずれにせよ、脈ありの場合は、「次回」というチャンスを与えてほしいという気持ちを伝えます。事情があるとは言え、一度断っているのですから、チャンスをくださいという下手に出る態度を示すことで、相手を立てつつ、脈があるという意思を伝えることができます。

脈なしの例文

食事会の誘いの場合

・何かと野暮用に追われる毎日で、みなさんとゆっくりお会いできる時間が取れません。楽しい会になりますことを願っています。

デートの誘いの場合

・休みが不定期で予定が組めないの。機会があれば連絡するね。

仕事絡みの誘いの場合

・常々お世話になっていながら心苦しいですが、お役に立ちそうもありませんので、ご了解くださいますようお願いいたします。

断りメールの時は、あっさりと月並みの言葉で締めるのが無難です。必要以上に自分で自分をフォローするような、付け足しばかりの言葉は返って見苦しく感じられます。

はっきりと脈なしの場合は、相手に時間と期待を持たせないことが最大の思いやりです。仮に一件のお誘いがダメだとしても、人柄を気に入ってもらえれば、別のアプローチがもたらされたり、紹介などで新しい縁がついてきます。

自分の魅力を下げることなく、スマートなやり取りができれば、人脈が広がり、また新しい出会いが生まれます。断りメールであってもプラスに取り組み、人との繋がりを大事に育てていきましょう。

よくある飲み会の上手な断りメール

「飲み会」といっても、いろいろなお付き合い・お誘いがあります。友人、趣味、サークル、学校、バイト、仕事など。特に仕事関係や会社の飲み会の「断り」は、容易くというわけにはいきませんね。

下手な断り方をすると、二度と誘われなかったり、ぎくしゃくしてしまうと仕事もやりにくくなります。しかし、メールなら断りやすく、伝えやすいという利点がありますから、人間関係を崩さずに飲み会を断れることができます。

基本の3部構成で組み立てたシンプルな文章で丁寧な断りメールを送りましょう。

上司からの誘いの場合

「お声を掛けていただき誠に有難うございます。大変申し訳ありませんが、どうしても外せない用がありますので、今回は辞退させていただきます。失礼の段、ご容赦ください。」

大事なのは次の日です。再度、参加できなかったのことの詫びを口頭で伝えましょう。会社での関係は、メールだけで済ませられる甘い世界ではありません。

当日のキャンセルの場合

当日に断りメールを入れるのは、よほどの理由になると思いますが、どんな理由にせよ、相手にかけた迷惑とあなたが失う信頼度はかなり大きいと言えます。

それでも、急な事態はあります。どんな?う~ん・・・「不慮の事故」「不慮の災難」ぐらいでしょうか。病気も考えられなくはないですが、急というには説得力に欠けます。ある程度前兆があるのが自然です。

風邪であっても、熱が出るのは急かもしれませんが、その前から寒気がするとか咳や鼻水が出るといった症状があります。そんな様子が一切見られなかったとなると、間違いなく仮病を使ってウソをついたとおもわれるのが普通です。

それでも、当日キャンセルしなければならない場合、この時こそ丁寧な詫びと理由をしっかり伝えることです。長文になってしまっても、予約から準備までをしていただいた方の気持ちを考えれば、語り足りないという思いを伝えるべきです。

まとめ

面と向かって「断る」というのは、非常に難しいですよね。スラスラと言葉を並べるのは至難の業です。また表情からも気持ちが読み取れちゃいますから、ウソかホントかバレバレです。

その点、メールでの断りは、ゆっくり考えて文章にすることができますから、こちらのやむを得ない事情をしっかり伝えることができますし、顔色を見られる心配もありません。

また、口にするより丁寧に気持ちを伝えることができますから、直接伝えるよりもメールのほうがずっと有効的だと言えます。

どんな内容であれ、メールで長い文章が送られてくると、読む前に気持ちが引いてしまいますが、文章を目で追うことにより、文字として記憶にはっきりと残ります。

断りのメールであっても、スマートでセンスの良い文章が残されると、不思議と悪い気持ちにはならないものです。それこそが、相手に最大の配慮を施した返信の仕方です。