水道水の硬度とは?水道水・硬度の疑問を徹底解剖!

軟水・硬水って耳にしたことはあるけど、どういう特徴があるんだろう?うちの水道から出ている水は軟水・硬水?知っていそうで知らない、水道水の硬度と水の特徴を徹底解剖してご紹介します。

水の硬度って何?

みなさん硬水、軟水という言葉を聞いたことがあると思いますが、実際お水の硬度がどんなものなのか考えたことはありますか?水の「硬度」とは、水の中に含まれるミネラル類のうちカルシウムとマグネシウムを合計した含有量の指標となるものです。簡単に説明すると、カルシウムとマグネシウムの含有量が比較的多く含まれている水を硬水、少ないものを軟水と呼びます。そして軟水と硬水の中間にあたる水が中硬水に値します。

そんなカルシウムとマグネシウムの含有量なんて私達には関係ない!と思われる方もいるかもしれませんが、硬度によって「石鹸の泡立ちにくさ」が違ったり、「お茶の出方」が違ったり、「口当たりや喉ごし」が違ったりと、私達の生活にもすくなからず影響を与えるものなのです。

硬度の算出基準や分類基準は、国によって異なるのですが、日本では一般的に次の式を使って算出されることが多いようです。
硬度 =(カルシウム量mg/l×2.5)+(マグネシウム量mg/l×4)

それぞれの水の含有量は?

水の硬度は、1リットルの水に含まれるカルシウム・マグネシウムの含有量のことだと説明しました。それではよく耳にする軟水や硬水にはいったいどれくらいのミネラルが含まれているのでしょうか?

軟水(硬度:1~100mg/L)

軟水は1リットルあたりのカルシウム・マグネシウムの含有量が1〜100mg程度の水を指します。日本の水の多くは、沖縄の一部の地域などを除けば、ほとんどがこの軟水だと言われています。硬水や中硬水に比べると、もちろんミネラル分は少なめですが、日本人が一番慣れていて飲みやすい水だと言えます。

中硬水(硬度:100~300mg/L)

軟水と硬水ちょうど中間にあたるのがこの中硬水です。1リットルあたりのカルシウム・マグネシウムの含有量は100〜300mg程度の水を指します。ミネラルが程度に含まれており、飲みにくいといわれる硬水に比べ、飲みやすいのが特徴です。

硬水(硬度:300mg/L~)

1リットルあたりのカルシウム・マグネシウムの含有量は300mg以上の水を指し、ミネラルを豊富に含んでいます。軟水を飲みなれている日本人にとっては、のどごしが硬く、飲みにくいと感じる方も多くいるそう。
※ちなみにこれは日本における硬度による水の分類となっておりますが、WHO(世界保健機関)での定義では、軟水は硬度が120mg/L未満の水、そして硬水は硬度が120mg/L以上とされています。

それぞれの水の特徴は?

軟水、中硬水、硬水に含まれるミネラルの量はなんとなくわかってきましたが、それではそれぞれの水にどのような特徴があるのでしょうか?

軟水(硬度:1~100mg/L)

軟水の特徴としては、口当たりが柔らかく、さっぱりしている。緑茶や紅茶、コーヒー、ウイスキーなど、色や風味を出しやすい。昆布や鰹だしなどの旨み成分を引き出しやすく、煮炊きの多い日本料理に向いている。石けんや洗剤が泡立ちやすい。炊飯に向いている、などが挙げられます。

中硬水(硬度:100~300mg/L)

中硬水は軟水ほどではありませんが、コーヒーや日本茶、紅茶を入れる時、またダシ取りも問題なく行うことができます。また他の特徴としては、鍋物、しゃぶしゃぶ、パスタをゆでる時などに向いており、肉の煮込みなど臭みを抑え、煮崩れを防いでくれるということが挙げられます。

硬水(硬度:300mg/L~)

硬水は軟水とは、ほぼ逆の特徴を持っています。大きな特徴として、のどごしは少し硬めですが、しっかりとした飲みごたえがあること。また、緑茶を入れる際に色や風味が出にくい、肉を煮るときなどにアクが出やすく、肉の臭みを抑え、煮崩れを防いでくれるため、ビーフシチューなどの肉の煮込み料理やスープストックに適していますが、日本料理にはあまり適さないと言われています。それから、石けんや洗剤が泡立ちにくいなどの特徴も挙げられます。

またミネラルが多く含まれているため、スポーツ後やダイエット中のミネラル補給や、妊娠中のカルシウム補給にも一番適している水です。ただ、新生児は腎機能が弱いのでなるべく硬水は与えないほうがよいそうです。

じゃあ日本の水道水は?

日本の水道水は含有量が100mg以下の軟水ですが、平均して50~60mg程度であると言われています。

しかし、水道水の硬度は地域によっても大きく異なってきます。ざっくり分けると北海道、東北、中部、近畿、中国地方は硬度が低め、関東、四国、九州、沖縄地方が硬度が高めであるそうです。これは、北海道や東北が、豊かな雪解け水を利用できるため硬度は低く、関東ローム層や九州の火山地帯、そして珊瑚礁の多い沖縄では水がミネラルを吸収しているため硬度が高いと考えられているそうです。

その中でも特に軟水だと言われているのが、北海道、秋田、宮城、新潟、愛知、島根。そして比較的硬度の高い地方として、東京、神奈川、群馬、滋賀、福岡、熊本、千葉、埼玉、沖縄が挙げられるそうです。

また日本各地の水質データは水道水質データベースにアクセスすることで簡単に調べることができるため、実際にお使いである水道水の硬度もすぐにチェックが可能です。 

それでは海外の水道水の硬度は?

それでは国外の水道水の硬度はどのようになっているのでしょうか?留学や赴任、出張などで海外を訪れる際には、やっぱり水事情が気になってきますよね。

アメリカ・カナダ

アメリカ・カナダは非常に国が広範囲であるため、地域によっての差が大きいのが特徴。ニューヨーク、サンフランシスコ、ヒューストンなどは主に軟水で、日本と同じ硬度もしくは低い地域もあります。

ロサンゼルス、ワシントン、トロント、シカゴ、オーランドなどは日本の関東地方と同じ程度。しかし内陸部のラスベガス、フェニックス、セドナ、グランドキャニオン、セントルイスなどになってくると、硬度は高めになります。簡単にまとめると、内陸部に位置する一部の地域を除けば、日本の関東地方と変わらない程度の硬度であるということが言えます。

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ヨーロッパ

イギリスのエジンバラ、スペインのマドリッドなど、まれに硬度が低い地方もありますが、全体的にみて硬度は日本より高く硬水に分類される地方が多いそうです。硬水であるため石けんが泡立ちにくくなり、石けんでの洗濯が難しいのに加え、洗顔後に石けんカスが残りがちになってしまうので、旅行中に肌の調子が悪くなってしまう人も多いんだとか。

東南アジア・インド・中国・韓国

ヨーロッパと同様、日本に比べてかなり硬度は高めです。

オーストラリア

オーストラリアもとても広い国であるため、地方によって硬度は大きく異なってきます。メルボルンやパースには大きな川が流れており、豊かな水源があるため硬度は日本より低いそう。日本からの旅行客が多いシドニーも日本と同等か低いくらいの軟水だそう。

市販のミネラルウォーターの硬度は?

それではスーパーやコンビニなどでよくみかけるミネラルウォーターは軟水、硬水どのように分類されるのでしょうか?一般的に知られているミネラルウォーターで例を挙げると、軟水のもの…クリスタルカイザー(硬度34mg)いろはす(硬度43mg)ボルヴィック(硬度60mg)硬水のもの…エビアン(硬度304mg)コントレックス(硬度1648mg)となります。

軟水と硬水の違いをあまり実感したことがなく、よくわからないという方はぜひ、市販のミネラルウォーターでその違いを実感してみてください。飲み比べてみると、軟水は口当たりがやわらかくさっぱりした感じ、硬水ではのどごしが硬くしっかりとした飲みごたえのあるという、それぞれの特徴を実感することができるはずです。

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硬水のダイエット効果?

硬水にはたくさんのミネラルが含まれており、代謝が促進される、脂肪の吸収を抑制する、便秘が改善される、などの効果を期待できることから、ダイエット飲料として飲まれることも多くあります。しかし、成人でもあまり飲みすぎると、胃腸に負担をきたしてしまったり、下痢などの体調不良になる恐れもあるので、飲む量には注意が必要です。

軟水器ってなに?

軟水器という言葉を聞いたことがありますか?浄水器は日本で普及していますが、軟水器は聞いたことがないという方も多くいることだと思います。実は蛇口をひねれば、軟水が出てくる日本人にはあまり馴染みのない機械ですが、ヨーロッパをはじめとして、水の硬度が高い地域では、多くの家庭で水を軟らかくするための軟水器を使用しているところが多いんだとか。

日本でも軟水器が必要?

日本は平均的にほとんどの地域が軟水ですが、先ほど説明したように地域によっても大きく硬度は異なってきます。硬度が40以下の地域であれば、洗濯、入浴、洗顔など問題なく石けんが使えるため、特に生活に軟水器が必要であるわけではありません。また、石けんではなくボディシャンプーや洗顔料を使っている人に関しましても、大きな差はないので不要です。

日本で軟水器を使用している方は、日頃水道水でのトラブルを感じていたわけではなく、水の硬度を低くすることによって石けんカスが残りにくくなる、というメリットを求めて使用を始めている人が多いんだとか。実際に、洗顔後に石けんカスが残りにくくなるため肌トラブルを防ぐ効果があったり、髪がさらさらになったり、もちろん洗濯物もキレイにしあがったり、食器がピカピカになったりと嬉しい効果がたくさん期待できるんだそう。

日本で生活する上で「必需品」ではない軟水器ですが、やわらかくて石けんの泡立ちも、お茶の味の出もいい軟水を使ってみたいという方は、軟水器のご購入もおすすめです。

水道水が軟水ってことは飲んでいいってこと?

生活していく上で便利な水として「軟水」が注目されていることがわかってきたところで、よくある質問をひとつご紹介したいと思います。

それは「水道から軟水が出るということは、飲料水として適しているということ?」という疑問です。確かに、軟水は口当たりもやわらかくさっぱりとしており日本人好みで、和食やお茶を作るのにもぴったりなお水であるとご紹介しました。しかし、水道水はいわば「生活用水」であり、「飲料水」ではないということを頭にいれておく必要があります。

水道水って飲むと危険なの?

水道水には、大量の塩素、トリハロメタンなどの化学物質が含まれていること、そして水道管や貯水タンクは定期的に掃除できるものではないため不衛生であることから、料理や飲料水として使用するのはおすすめできません。

水道水は、水の中に含まれている菌を殺すため、浄水場で殺菌剤として大量の塩素が入れられています。水道水の味がミネラルウォーターと違ってなんだかまずく感じるのも、この塩素のせいであると言われています。

塩素は、殺菌作用が高い一方で、もちろんですが人間の体にとっても有害な物質です。また浄水場でできた水は、水道管を通って各家庭に届けられていきます。ほとんどの水道管は、何十年も掃除されておらず、サビだらけ。

マンションに住む方は一度マンションの貯水タンクに届いた水が各部屋に送られていくのですが、貯水タンクにもコケが生えていたり、ネズミやカラスなどの生き物の死骸が入っていたりと、かなり不衛生なのです。そしてさらに、水がそんな不衛生な水道管を通っている間に、発がん性物質であるトリハロメタンという化学物質を吸収してしまっている可能性も大いにあると言われています。

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浄水器やウォーターサーバーを

最近は水についての意識も高まってきており、家電量販店で自分で手軽にとりつけられる浄水器が販売されていたり、ウォーターサーバーも以前に比べて手軽な値段でうちに置くことができるようになったりと、家庭で綺麗な水が飲める環境づくりは簡単になってきている。

水道水の怖さをしらないまま、水道水を常飲してしまっていたり、赤ちゃんに飲ませるミルクを水道水で作っていたり、お米を炊く時など、料理に浄水器を通していない水道水を使っている場合は、一度家庭の飲料水の見直しをされてみることをおすすめします。

最後に

水は生活に密着しているとっても大切な資源です。体に害なく、快適な生活が送れるよう、ぜひご参考にしていただければと思います。