虚無感とは?どんな時に感じるの?感じやすい時と感じてしまう原因

突然理由もないのに涙があふれてくる、一人でいると胸が締め付けられるような気がする、といった経験がある人もいると思います。突然襲ってくる虚無感に抗うのは難しいものです。この虚無感は一体どこからやってくるのでしょうか。ふとした時に感じる虚無感から心に深く根付く虚無感まで、虚無感のことを語ります。

まとめ

虚無感について

虚無感とはどういう意味なのでしょうか。聞いたことはあるけれど、言葉としてきちんと理解したことがないという人も多いかもしれません。ここでは虚無感という感覚について掘り下げてみましょう。

虚無感の読み方

「きょむかん」と読みます。

虚無感の意味

何に対しても意味を感じられず、むなしい感情や感覚になることです。「虚」という漢字は「むなしい・からっぽ」という意味を指し、そこにさらに「無」を重ねることで「何も無く空っぽ」という意味が強まります。

「虚無感」はさらに「感」がつくことで、感情や感覚を表しています。生きる意味が感じられなかったり、沸き立つような感情が起こらず無意味でつまらないと感じたりする心情を示す時に使う言葉です。

虚無感の使い方

「虚無感」は持続的な感情・感覚、一時的な感情・感覚の両方で使われます。

「この映画を観終わってしばらくの間、虚無感にさいなまれた。」
「最近度々虚無感に襲われるようになった。」
「孤独な生活の中でしだいに疎外感と虚無感を強めていった。」
「この作品の魅力は全編を通じて漂う虚無感にある。」

英語にすると

虚無感」を英語で表すときは単語ではなくセンテンスで表現するのが一般的です。主に以下のような表現があります。
「all that remains is a sense of emptiness」虚無感だけが残る。
「I felt a sense of nothingness」私は虚無感を感じた。

また<むなしさ、孤独感、喪失感>を表す単語であるvoidが使われる場合もあります。
「I was overcome by a void after breaking up with my lover」恋人と別れ虚無感にさいなまれた。

虚無感に似ている言葉

喪失感

喪失感(そうしつかん)の意味は、自分の深い愛情や愛着の対象である「大切なもの」が失われた時に生じる悲痛な感覚や苦痛、寂しさといった感情のことです。「ぽっかりと心に穴が開いたよう」などと表現されることもあり、自分の一部が失われた感覚をリアルに感じます。

この感覚から長時間立ち直れないでいると、心のバランスを崩しうつ症状を引き起こすこともあります。喪失感は大切な人やペットとの別れや子どもの自立や独立、思い出の品を失うことなどの他、若い人では失恋がきっかけで生じることも多いようです。

英語では「sense of loss」「feeling of loss」などと表記されます。類義語には「虚脱感」「寂寥感」などがあります。

空虚感(くうきょかん)

空虚感(くうきょかん)とは、むなしい・うつろな気持ちを意味します。常に満たされない気持ちに不安を感じたり苛立ったりしやすい傾向があります。心に空虚感を感じている人は人間関係、特に恋愛において問題を抱える人が多いようです。

恋愛ができない、心の居場所が見付けられないことから空虚感を抱え込んでしまったり、空虚感を埋めるために恋愛に依存してしまう恋愛依存症になったりと言う場合です。

空虚感は様々な原因で陥りますが、精神的な疲労やホルモンに関係した一時的なものの他、うつ病やパーソナリティー障害のような精神疾患が原因となっている場合もありますので注意が必要です。

空虚感を英語で表すと「a feeling of emptiness」「a void」などとなり、「虚無感」との差別化は難しいです。類語には「虚無感」や「喪失感」があります。

寂寥感(せきりょうかん)

寂寥感(せきりょうかん)とは心が満ち足りず寂しい気持ちやわびしい感覚という意味です。「寂寥」は人気がなく寂しい感じを意味しているので、「寂寥感」はひとりぼっちでいるような孤独で寂しい感覚に強く支配された感情を表します。

使用例では「たまらない寂寥感」「言いようのない寂寥感」「寂寥感で胸が締め付けられるよう」などがあります。類語は「欠落感」や「孤独感」などです。

どんな時に虚無感を感じるのか

頑張りすぎたとき

状態です。特に真面目で努力家の人は常に目標を定めていたり、周囲の期待にしっかりと応えようとしたりします。しかし人の状態は常に一定ではありませんから、時によっては気持ちが乗らなかったり休みたかったり、思うような結果が出なかったりすることがあるものです。

しかし頑張りすぎる傾向のある人は、そうした自分の状態に罪悪感を感じ自分自身を叱咤激励してしまいます。すると自分のキャパを超えて負荷を与えられた心はエネルギーが燃え尽きてしまい、「何に対してもやる気がおきない、無意味に感じられる」といった虚無感を感じるようになるのです。

夢や目標がないとき

夢や目標がないとき、人は虚無感を感じることが多いようです。夢や目標がある人は自分の起こす行動に理由や動機付けがあるため、有意義な生活を送っているだろうと夢や目標のない人は想像します。また夢や目標のある人は未来や将来を向いているので、いつも気持ちが前向きなのだろうとも考えます。

それに比べて夢や目標がない自分はただ漫然と生きているだけの生活が続いているではないか、と考えてしまうのです。自分の日々の生活に充足感が感じられず、憂鬱感や罪悪感、劣等感などネガティブな方向に思考が向き、虚無感を感じます。

自分を見失っているとき

自分が本当にやりたいことは何なのかがわからない、自分は何をやってもダメな人間だと思ってしまう、など「自分を見失っているとき」人は虚無感を感じます。自分を見失ってしまう状態に陥る経緯は色々なケースがありますが、例えば人から与えられたことばかり真面目に取り組んでいると、自分自身の意志決定がどこにあるのかわからなくなることがあります。

また努力しても褒められることが少なく、叱られてばかりいると自信を喪失してしまいます。また子どもが独立したり自立したりしたことで、自分自身の存在意義を失うことがあります。そのようにして自分を見失うと、人は虚無感を感じることがあるようです。

失恋したとき

人は失恋したときに大きな虚無感を感じます。特にその恋愛が長ければ長いほど、深ければ深いほど、愛する人を失った喪失感は大きく、失恋の辛さとは虚無感を抱える辛さと同じ事と言っても過言ではないでしょう。

当たり前にそばにいた温もり、楽しいこと悲しいことを共感できる相手がいなくなるというだけでなく、どこかに行きたい、何かをしたい、おいしいものを食べたいなど行動全ての原動力であった存在がゼロになってしまうのです。原動力の空白は、どこにも行きたくない、何もしたくない、何も食べたいものがない、といった無気力状態を呼び、大きな虚無感を感じるのです。

虚無感を感じるアニメや小説、漫画などを見たり読んだりしたとき

アニメや小説、漫画などには作品の世界観として虚無感が描かれているものがあります。そしてそうした世界観は総じて人を惹きつけるものであり、作品世界の虚無感に共感して浸ってしまうと、しばらくはその感覚に支配されてしまうこともあります。

また作品の最後が壮大な場面であったり、アンハッピーエンドであったりした時にも作品世界に飲み込まれるような感覚に陥り、自分自身のリアルな今とのギャップに虚無感を感じてしまうこともあります。

その他最近では「~ロス」という言葉がよく聞かれますが、アニメの最終回や漫画の最終話、ドラマでの人気キャラクターの死亡などに深い喪失感や虚無感を抱く人が多いようです。ハマっていたアニメやドラマの最終回で「ああ終わってしまった」「もうあのキャラクターたちが新しく動き出すことがないんだ」と思う事に虚無感を感じるのです。

過去の出来事を思い出して回想に耽っているとき

過去の出来事を思い出して回想に耽っているとき、虚無感に襲われることがあります。過去の些細な出来事さえ、自分自身が無価値な人間だと裏付けているように思う、どの出来事もどの思い出もいい事がひとつも無いなど、思い出を全て悪いものに置き換えてしまっている場合、人は虚無感を感じます。

また過去の出来事や思い出が良かった時でも虚無感を感じる場合があります。過去自分はこんなに幸せだった、周りの人はこんなに自分に良くしてくれた、それにひきかえ今の自分はなんてダメなのだろう、周囲の気持ちに何一つ答えず全ての幸せを手放してしまった、など過去に引き比べて現在や未来への罪悪感や虚無感を感じます。

虚無感を感じてしまう時に考えられる原因とは?

寂しさや孤独感から

虚無感を感じる原因のひとつには寂しさや孤独感があります。人が安定した心を保つためには絶対的な心の居場所や拠り所が必要です。それは多くの場合愛情や友情、信頼といった人とのつながりの中で得られるものです。

虚無感とは空っぽ、何もない、うつろでむなしいことから表される感覚です。それは本来あるべきもの、満たされるはずのものが無いから生じる感覚なのです。そのため、「寂しさ」や「孤独感」といった満たされない感情を抱えていると虚無感を感じるようになる原因となります。

マイナス思考

虚無感を感じるようになる原因としてマイナス思考もあげられます。何に対しても悪いように捉え、自分は何をやってもダメだ、どうせ上手くいかないと考えるようになると、人は自信を喪失してしまいます。何をやってもどうせダメだと思うようになると、何かをする意味もないと感じてしまい、ついには何かをするだけでなく生きる意味さえないように感じてしまうのです。

そのようなマイナス思考はやらなければならない事がある時ほど強く現れることがあり、憂鬱な気分や劣等感から虚無感を感じるようになります。

ストレスを溜めがち

虚無感を感じるようになる原因として、ストレスを溜めがちな生活や性格があります。人は生きていくのに多かれ少なかれ様々なストレスを感じているものです。しかしこのストレスが自分のキャパを超えて大きくなってしまうと、自律神経に影響を及ぼし心や体に影響をおよぼすようになってしまいます。

起因となったストレスによってそれは「燃え尽き症候群」とか「主婦神経症」、「出社拒否症」など様々な名前で呼ばれますが、どれもストレスによって自律神経が変調を起こした症状です。

自律神経に変調を起こすと、だるい、頭痛や腹痛がする、ふらふらするといった体の不調や強い虚無感、憂鬱で気分が落ち込むなどの心の不調を起こします。虚無感に苛まれるようになったら、ストレスが溜まっているかもしれないと思い返してみるのも良いでしょう。

ストレスが溜まりやすい生活の状態である場合もありますが、ストレスが溜まりやすい性格という場合もあります。責任感が強くて無理をしがちであったり、神経質で些細なことまで気にかかったり、また反対になんでも人に頼りがちで自分で責任を負う自信がなかったりする性格です。

そういう人はストレスをまともに受け取ってしまう上に、上手にストレスを解消することができず、結果として溜め込んでしまうと思われます。

出来事を一般化し過ぎる

虚無感を感じる人は「出来事を一般化し過ぎる」思考傾向があります。「出来事を一般化する」とはどういうことかというと、自分にとって悪いこと、イヤな事が起こった時に「いつも」「みんな」「絶対」と言う言葉を使って思い込んでしまう傾向のことです。

例えば試験で失敗したとき。「いつもそう!私は大事な試験にはいつも失敗するの。」
実際に試験で失敗したのはきっと一度か二度でしょう。しかし成功経験のことは考えず、ことさら失敗経験にクローズアップすることで本当に「いつも失敗する」と思い込んでしまいます。

「みんな私のことをブスで暗い奴って言ってる。みんな私のことが嫌いなの。」
実際には数人とのトラブルがあっただけでも「みんな」と思い込んでしまう例です。他にも「絶対に無理。私にできるわけがない。」など、やる前から「絶対に無理で無駄だ」と決めつけてしまうこともあります。

このように出来事をマイナス思考で一般化してしまう思考傾向は、自分を閉じ込めてしまい虚無感を感じるようになってしまいます。

家庭の環境が原因かも

虚無感を感じている人は家庭の環境が原因となっている場合もあります。人は成長の過程で絶対的な愛情と信頼を感じることで自分自身も大切でこのうえない存在と思えるようになります。また受け入れられ、褒められる経験が積み重なっていくことで前向きな思考や自信が身につきます。家庭環境は自尊心を育てるために必要な環境なのです。

しかし家庭環境に恵まれず保護者から大切にされたという記憶や実感がない、家庭内が不和でいつも顔色をうかがい自分の主張をしたことがない、頑張っても褒められた経験がなくいつも叱られて育った、という状態では自尊心が育ちません。

結果として自分はダメな取るに足らない人間だ、生きている意味や価値があると思えない、と思い込むようになり虚無感を感じてしまうのです。

精神的な病気かも

たびたび虚無感に襲われて生きているのがつらいと感じるようなら、それは精神的な病気が原因かもしれません。考えられる病気としてパニック障害、全般性不安障害、境界性パーソナリティ障害、うつ病などがあげられます。

どの病気にも慢性的な虚無感にさいなまれる症状が現れます。他にも強い不安や憂鬱感、動悸や不眠などの身体的不調があるようなら病気を疑って受診する必要があるでしょう。症状は似ていても病気によって原因や治療法が違ってきます。間違った薬を処方されると症状が悪化してしまうこともあるので、自分の症状と向き合い早いうちに適切な治療を受けるようにしましょう。

虚無感を解消するためのヒント

自分の気持ちを見つめる

虚無感を感じたら、自分の気持ちをじっくりと見つめてみましょう。まずなぜ・どんな時に虚無感を感じるのか考えてみてください。そしていつから虚無感を抱くようになったのか、虚無感を感じるようになる前はどんな状況だったのかを思い出してみて下さい。そうすれば虚無感を感じるようになった原因が見付けられるのではないでしょうか。

そして今の自分の気持ちを見つめ直してみるのです。自分は「疲れた」のか「寂しい」のか「自信がない」のか「落胆している」のか。虚無感を感じている人は案外自分の気持ちに蓋をしてしまっていて、「大丈夫」と思い込んでしまっていることが多いものです。意識の外に放り出されてしまった「本当の気持ち」は心に穴をあけてしまい、虚無感という形で居座ってしまいます。

自分の「本当の気持ち」を見つけ出してあげることで虚無感を解消することができるかもしれません。

頑張りすぎない

今まで仕事や勉強など、とても頑張って一所懸命に取り組んできたのに、ふと気が付いたら深い虚無感に覆われてしまい何もやる気がおきない、という状態の人も多いと思います。そういう人はとにかく「頑張りすぎない」ことが大切です。

頑張りすぎてしまう人はとても真面目で完璧主義者の人が多いようです。今までそれ相応の成果を出してきているし、周囲からもそれなりの評価を得ている場合もあるでしょう。

もしくは精一杯頑張っているのにも関わらず自分の思い描いている成果が現れずに悩んでいる人もいるかもしれません。そのどちらにも共通しているのが「もっと頑張らなくちゃ。きちんとした成果を出して、もっと評価されなくてはいけない。」という気持ちです

しかし人は毎日同じモチベーションで同じ体調、同じ環境でいるわけではありません。気が乗らない時もあれば体調が優れない時もあり、忙しい時もあるでしょう。それなのに自分の定めた目標やノルマがこなせないと、罪悪感や敗北感を感じてしまうため、無理をしてでもやろうと思ってはいないでしょうか。

無理をしてでも目標をクリアしたことで達成感を得られるかもしれません。しかしその達成感の陰で無理をしたために心に与えた負荷を見逃してしまうことがあるのです。自分のキャパを超えたストレスに気が付かずに溜め込んでしまうと、ある日臨界点に達してしまう日がやってきます。

毎日毎日頑張ってもまだ足りない、と感じているようならそれは頑張りすぎていることかもしれません。心のキャパを超えて虚無感の中に落ちてしまわないように、頑張りすぎていないか、少し休んでみた方がいいのではないか、と自問してみて下さい。

取りあえずでいいから目標を決める

夢や目標を持っていないと日々の生活が意味のないものに思えてきて、虚無感に襲われるようになります。「生きている意味がない」「何もすることがない」と感じているようなら、とりあえず目標を決めてみてはいかがでしょうか。

目標は高く設定する必要はありません。いきなり難しい資格取得や毎日必ず〇〇をする!などの目標を定めると逆にプレッシャーとなって頑張りすぎてしまったり、挫折からさらに落ち込んでしまったりという結果になってしまうかもしれません。

だからといってあまりにも小さすぎる目標もモチベーションを生み出す力にはなりません。
少しだけ頑張らなければいけない目標を設定して、まずはそれをクリアできるように計画してみてはいかがでしょうか。

たとえば季節が変わるまでにあの服が着られるようにダイエットをする、1か月に1冊以上本を読む、市民マラソンへの参加を目指して練習する、などその目標を達成するイメージが持ちやすく、自分で計画性を持って取り組めるようなものがおすすめです。

目標は余裕を持って設定し、ゴールは変更可能なもので思うように進まなくても挫折感を感じないようなものにしましょう。目標に向かって取り組む日々や目標を達成した達成感は虚無感を忘れさせてくれるでしょう。

ポジティブになれることをしたり考えたりする

マイナス思考な人は自分を過小評価し、出来事をすべて悪い方に捉えてしまうことから虚無感に陥りやすくなっています。虚無感を解消するにはできるだけポジティブになれることをしたり考えたりするようにしましょう。

例えば物事が上手くいかなかったり失敗してしまったりした時には、次は上手くいくようにやり直すチャンスが出来たと考える、人とトラブルを起こしてしまった時には自分の何がいけなかったのかを見つめ直す機会であると考える、失恋した時にはこの人とは縁がなかったのであって、次はもっといい人との出会いがあると信じるなど。

出来事を否定的にとらえるのではなく肯定的に捉えるように考え方を変えてみましょう。

またネガティブな思考を減らすにはポジティブな行動を増やすことも有効です。例えば、何も楽しくなくても笑ってみることから始めるとよいでしょう。声を出して笑うことで、あなたの心の方が「いま楽しいのかも?」と勘違いしてくれます。するとしだいに心が軽くなってくるから不思議です。

同様に毎日周囲に感謝してください。食卓に食事が用意されていたら「ありがとう、いただきます」と言う。人に会ったら「おはよう」「こんにちは」などと明るく挨拶をする。誰にも会えないようなら声に出して歌を歌ってみるのもいいかもしれません。一日数回は明るい声を出し、笑い、感謝の気持ちを持つことがポジティブな行動です。

ポジティブな行動や考え方は必ず虚無感を解消してくれます。

体を動かす

虚無感を感じる人は一人でじーっと過ごしている人が多いのではないでしょうか。一人の世界にこもってしまうと、色々とネガティブな思考に囚われ続けてしまいます。何もしなくてもただ時間だけが過ぎていくので、なおさら自分という存在を無意味に感じてしまうのです。

虚無感を感じることが多いという人でも、虚無感を忘れている時間もあると思います。それはどんな時でしょうか。人と一緒に過ごしていたり、何かに集中して取り組んでいたり、思考する暇が無い時は虚無感も感じていないはずなのです。

虚無感を解消するためにはネガティブな思考に囚われる時間をできるだけ作らないことも有効です。そのためには体を動かすことがおすすめです。体を動かしている時は余計なことを考えたりしません。

また体を動かすと交感神経が活性化されます。交感神経はアクセルの働きをするので、行動が活動的になりポジティブな行動や思考へのスイッチとなります。また体を動かしたあとは心身ともにすっきりします。

軽いジョギングやラジオ体操、ネットやアプリを利用したチャレンジ・プログラムなど、少しの時間と負荷で体を動かす方法はたくさんあります。駅や会社の階段を駆け上る、一駅分を歩くなど、自分の出来る方法で体を動かす時間を設けてみましょう。

回想に耽らず今を意識する

虚無感を感じている人は過去の回想に耽ってしまう傾向があります。過去を回想しては何もかも上手くいかなかった、失敗ばかりだったと自分の過去をすべて否定的に考え続けてはいないでしょうか。または昔は良かったそれに比べて今は、とか別れてしまったあの人以上の人はいないなど、過去と引き比べて今を嘆いてはいないでしょうか。

どのような過去であれ、過去は過去。その時に戻ることはないのです。過ぎ去ってしまった過去はいい事も悪い事も、すべて今のあなたの糧となっています。囚われるべきものではありません。今やこれからを意味のあるものとするためには無意味な回想を断ち切らなければならないでしょう。

過去の回想に耽ってしまうのは思考のクセなのかもしれません。できるだけ今やれる事を意識しましょう。例えば今与えられた課題があるならばそれに集中する、目の前に溜まった書類を整理する、部屋の掃除をするなど、目の前にあるものをかたづけてみてはいかがでしょうか。

意識してみると案外気になっているのにやってない事があると思います。今あなたの周りにはやるべき事がたくさんある事に気づきましょう。

お風呂にゆっくり入り早めに眠る

虚無感を感じる人は自律神経のバランスが崩れている場合があります。自律神経は意識して動かすものではない、心臓を動かす、消化を行う、体を回復させる、など無意識下で行われる生命活動を司っています。

自律神経には交感神経と副交感神経というふたつの働きがあり、ふたつは同時に働くことはなくバランス良く役割分担をして心身の体調を管理しています。交感神経が働く時人は活発に活動し、一種興奮状態にあります。心拍数や血圧も上昇し、アドレナリンが分泌され、体はスイッチオンの状態です。

一方副交感神経は主に睡眠中や食事中に働き、心身をリラックスさせ栄養を吸収したり体のメンテナンスを行ったりします。心拍数も緩やかになり体はスイッチオフの状態です。自律神経はこのように体のスイッチをオンにしたりオフにしたりして心身の健康を保つように働いています。

しかし時に人は自律神経のバランスを崩してしまうことがあります。多くの場合過剰なストレスから必要以上に交感神経の働きが活発になってしまうことが原因です。

交感神経優位の状態が長く続くと必然的に副交感神経の働きが低下して、心身のメンテナンスが充分に行われなくなってしまいます。このように自律神経のバランスを崩してしまうと虚無感をはじめとした様々な不定愁訴を生じるようになってしまうのです。

自律神経のバランスを崩してしまった時には副交感神経の働きを活性化させ、心身のメンテナンスを行うことが有効です。そのためにおすすめなのが「お風呂にゆっくり入り早く寝る」ということです。

副交感神経が優位に働くのは睡眠中やリラックスしている時です。お風呂にゆっくり入ることは最も簡単で効果的に副交感神経を活性化させる方法と言われています。特に効果的なのはお風呂の温度は37度~40度のぬるめに設定し、20分ほどゆっくりつかるやり方です。お風呂から上がったら30分~1時間後に眠りにつくようにすると寝つきも良く眠りも深くなると言われています。

睡眠は副交感神経が最も優位に働く時間ですので、できるだけ質の良い眠りを充分に取りたいものです。そのためには一日の周期リズムに合わせた睡眠を心がけましょう。早寝早起きをするのが理想ですが、せめて日をまたがないうちに眠りにつくことができるようにしましょう。

病院でカウンセリングを受ける

強い虚無感にさいなまれる人は精神的な病気の症状である可能性もあります。もし虚無感が一日中続くような状態が2週間以上続いているようなら、一度病院でカウンセリングを受けることをおすすめします。

虚無感以外にも何もやる気がおきない、死んでしまいたくなるなどの心の不調や、不眠または過眠、食欲不振または過食、頭痛などの体の不調を伴う場合は特に病気の兆候の可能性があります。

病院は精神科・心療内科どちらでも構いませんが、死にたいという気持ちが強い、自傷行為を行っている、幻聴・幻覚があるという場合は精神科に相談するとよいでしょう。自分の感じる虚無感に不安があるならば、取りあえずカウンセリングだけでも受けてみると安心です。

しかし実際に病院に行くのは勇気がいるかもしれません。行った方がいいのか行かなくていいのかの判断もつきかねるかもしれません。その場合はインターネットの多くのサイトで簡易チェックを設けているので、やってみてはいかがでしょうか。

精神科や心療内科を初めて受診する時は緊張してしまって思うように症状が伝えられないかもしれません。しかし心の病は多岐にわたり、病気が違えば治療法も違ってくるためできるだけ正しい情報を伝えられるようにしたいものです。そのため受診する際には自分の感じている症状やそうなる前の環境の変化などについてのメモを持っていくと良いでしょう。

まとめ

人は誰でもバイオリズムというものがあり、身体のリズム、感情のリズム、知性のリズムが周期的に巡っています。それぞれのリズムには高調期と低調期があり、またそれが入れ替わる時は変調期といってバランスを崩しやすくなっています。

このように、普通に生活する中でも調子のいい日と悪い日はあって当たり前だということを知っておきましょう。虚無感もバイオリズムに当てはめれば気にしなくていい場合もあります。しかし強い虚無感はメンタルのバランスが崩れている兆候である場合も多いので、少し気をつけて自分の心を見つめてはいかがでしょうか。