【チャンピックス(バレニクリン)の副作用】知らないと怖い副作用の症状と正しく服用するコツ

代替え品ではなくニコチンを含まない禁煙治療薬として知名度を上げているチャンピックス。実はそんなチャンピックスにも危険な副作用が8つもあります。ここではどういった副作用があるのか、気をつけなければいけない点をまとめてお伝えしていきます。

チャンピックスとは?

チャンピックスとはどのような場面で処方される薬なのでしょうか。またどのような効果が期待できるものなのでしょうか。ここではチャンピックスの概要についてご説明していきます。

チャンピックスの特徴

チャンピックスは、今までとは全く異なる禁煙治療用のお薬になります。今まで禁煙治療に使われていたものは、ニコチンが含まれている、いわば代替え品でしたが、チャンピックスはニコチンを含まないのです。ですから、妊婦さんなども使うことが出来ます。

代替え品とは異なる、ニコチンを含まない飲み薬なので、ニコチン依存症自体を改善させるとされています。他のガムやパッチなどにはニコチンが含まれており、口からたばことしてニコチンを摂取しない癖からつけていくものです。そういったものとは大きく異なり、ニコチンを欲しいと思わなくなるように仕向けられる薬です。

チャンピックスの効果

チャンピックスを服用すると、たばこをおいしいと感じないようになってきます。ですから、たばこを吸うこと自体を生活習慣から取り除くことができるのです。

たばこを吸うことによる安心感は、ドーパミンと呼ばれる快楽物質が分泌されることに関係しています。ドーパミンは、脳のニコチン受容体と呼ばれる部分に反応して分泌されるそうです。禁煙時につきもののイライラ感や焦燥感は、ニコチンの摂取をやめたことによりドーパミンが一時的に出なくなるために起こるのです。

チャンピックスはニコチンを含まないのですが、禁煙のイライラを感じないようにするために、ドーパミンの分泌を促してくれるという作用もあるようです。ニコチン切れでイライラすることなく禁煙できるのは助かりますね。

チャンピックスを飲みながらの禁煙は、たばこを吸ってもあまり満足できずたばこから離れられるということと、たばこを吸っていた時に脳から出ていた分泌物の放出促進をしてくれるので、ストレスを感じにくく禁煙ができるという効果があります。

チャンピックスを使用するにあたり注意すること

チャンピックスは経口禁煙補助薬、つまり飲み薬ですがいくつかの注意点もあります。未成年以下の年齢である、精神疾患、肝臓などの疾患がある場合は医師への相談が必要です。薬でアレルギーやかゆみが出たことのある方も注意が必要です。

また、薬の飲み合わせにも注意しなくてはいけないため、受診する際には現在飲んでいる他の薬がわかるようにお薬手帳を持っていくのがよいでしょう。ニコチンを含んだ禁煙補助薬との併用はできません。

用法と用量

チャンピックスを服用する際は、禁煙を始めようと思っている日の1週間前に始めるのが最適です。禁煙開始期間までの最初の3日間は0.5mg錠を食後1日1回、4日めから7日めまでは朝夕食事後に0.5mg錠を1回ずつと1日2回に増やします。

いざ禁煙開始の8日めからは朝夕食後1日2回、グラム数の多い1mg錠を服用します。禁煙するにはここから約12週間は必要とされていますが、症状にもよりますので、医師との相談のもと禁煙しながら服用を決めていくことになります。

一般的な副作用にはどんなものがある?

処方される際に医師から注意があると思いますが、チャンピックスには副作用もあります。どのようなものがあるのでしょうか。

消化器症状

消化器官の副作用の症状として、吐き気と下痢があります。服用することによって常に胃がむかむかして気持ち悪かったりしてしまう方もいるようです。あまりにひどい症状ですと、食事を摂るのも一苦労になってしまうため注意が必要です。吐き気を抑えるために服用は必ず食後とされているのでこれをまずはきちんと守りましょう。

吐き気同様、下痢の症状も個人差があるようです。あまりにひどいようでしたら、すぐに医師に相談したほうがいいでしょう。吐き気と下痢の症状だけ聞くと風邪の時のような症状が見られる方もいらっしゃるでしょうが、それが禁煙成功まで日常的に続いてしまったら大変です。

皮膚・粘膜障害

からだの内側ではなく表に副作用の症状が出てくるケースもあります。かゆみや痛みを伴った肌荒れや、口や鼻などの粘膜のかわきです。こちらの症状も軽い、もしくは感じない場合ならよいのですが、ひどくなってくると肌荒れがひどくて仕事に集中ができない、のどがかわいて飲み物が手放せないといった支障が出てきます。

仕事によっては頻繁に飲み物を摂ることができないこともありますので、こういった一見たいしたことないと感じる症状でもきちんと医師に相談することが重要です。

日常生活に影響が出ることも

人によっては不眠、頭痛といった脳への副作用も出てくる場合もあります。不眠が長く続いてしまうと眠たくてなにごとにも集中できないだけではなく、からだがしっかりと休めていないことによる病気にかかってしまう心配も出てきます。寝不足で風邪を引いてしまったりしては意味がありませんので我慢してはいけません。

1日中ぼーっとしたり頭が痛いという副作用も日常生活に支障をきたします。人間、頭痛の状態ではやはり物事に集中できなくなってしまいますので、思い過ごしかなと軽く見ず、心当たりがあれば医師にきちんと相談しましょう。

知らないと危険!重い副作用

薬による副作用は軽いものだけではありません。チャンピックスには重たい副作用もあるとされていますので、きちんと知ることでもしもに備える必要があります。

意識喪失などの意識障害

めまいや眠気が出てきたり、意識喪失などの副作用が出るケースもあります。あまりに重い症状の場合、実際に自動車事故などが起こったという報告も上がっています。チャンピックスの服用中は車や自転車などの危険性がある機械の操作は行わないようにしましょう。

これは大げさな例だと思われる方もいらっしゃるでしょうが、一番危険とも言える症状ですので、必ず医師の指導の下、運転などは避けて生活をしていただくのがよいでしょう。

血管浮腫

からだに出る副作用として、血管浮腫などもあげられます。血管浮腫とは血液と体液の浸透圧のバランスが崩れてしまい、手足や顔などからだの末端部分に水がたまり腫れてしまう症状です。簡単に言うとむくみです。

むくみは長時間椅子に座っていたりすれば起きる日常的なからだの不調なので、気づきにくいこともありますが、放っておくと水の制限などといった治療が必要になることもあります。いつもよりからだがむくんでいると感じたらすぐに医師に相談しましょう。

肝臓障害

チャンピックスには、服用することによって肝臓への障害が出てしまうという副作用もあります。もともと肝臓に疾患がある方への処方にも注意が必要とされています。症状としては食欲が低下してしまったり、常に吐き気がしたりするものが挙げられます。

黄疸が出たり呼吸困難になったりする症状も見られると言われているので、ただの軽い副作用の吐き気かなと甘く見ず、肝臓障害の初期症状かもしれないと疑うことも大切です。医師の指導によっては服用自体を止めた方がよい場合も出てきます。

からだがだるい、気分がよくないといった倦怠感も肝機能の障害の初期症状の時もあります。気になることはどんどん医師に相談してみましょう。

精神的苦痛(悪夢・うつ病・自殺)

チャンピックスの引き起こす副作用の場合もあります。死んでしまいたいという思念にかられる自殺念慮や、自殺企図などがそうです。

チャンピックスを飲むようになってから、気分がすぐれない、ずっと凹んでいる、いやな夢ばかり見るなどの症状が続く時は要注意です。薬の影響かどうかは、自分では分かりませんので、楽観視することのないようにしてください。薬が原因で、うつ病などになったり、精神を病んでしまう可能性もあるようです。

禁煙自体は依存性のあるニコチンが体内から抜け出てしまえばあとは身体的苦痛ではなく精神的な部分での戦いになりますが、数カ月で完了できるものです。しかしうつ病になってしまうとそちらの病状を良くするために更に薬が必要になったり時間を要することもあります。

SSRIに似た構造を持つチャンピックス

チャンピックスはSSRIと似た構造を持っているため、似たような症状が出ることがあります。抗うつ剤の一種であるSSRIは、主に精神安定系の脳内物質であるセロトニンに効果のある薬です。副作用としてはセロトニン系の副作用が多いようです。吐き気や嘔吐、不眠、めまい、口のかわき、便秘、性欲低下の性機能系の副作用があると言われています。

不眠とひとくくりに言っても、眠くなる場合と眠れなくなる場合とどちらの症状になるかは人それぞれで、睡眠に関する障害全般のことになります。自分は眠くないから副作用は大丈夫と思わず、眠れなさすぎるのは副作用の可能性と考えましょう。

前述のようにチャンピックスには下痢の副作用もありますが、SSRIと同じように便秘の副作用が出るかもしれないという注意も必要です。副作用として下痢ばかり意識していると、逆に便秘が副作用ということに気づきにくいですが、体の何かしらの異変は副作用かもと疑うことも大切です。

日本でチャンピックスとして販売されているバレニクリンについては、ニコチンよりも弱めの脳へのニコチン受容体への作用があります。たばこからニコチンを取り込むことによるドーパミン分泌を抑える効果があり、たばこによる満足感が少なく感じるようになります。

チャンピックスの副作用を抑えるために気をつけること

たくさんの副作用があると言われているチャンピックスですが、できるだけ副作用が起きないようにするにはどのようにすればよいのでしょうか。

用法・用量を守る

チャンピックスは医師の診断のもと処方される薬です。指示通りに使用し、勝手に飲む量を変更したりしないようにしましょう。自己判断で減らしたり、早く禁煙したいからと増やしたりすることがあってはいけません。

れっきとした薬なので、用法・用量を正しく守ってはじめて効果が実感できるものだと心得ることが必要です。そのため友人などに譲ったりしてもいけません。禁煙で悩んでいる友人がいればアドバイスにのる程度に止め、医師の診断が必要なチャンピックスを決して安易に渡したりしないことです。

できるだけ食後に飲む

胃のむかつきや吐き気などを抑えるために、胃が空腹の状態でチャンピックスを服用するのは好ましくありません。できるだけ食事のあとに飲むように心がけましょう。朝夕と決められていますが、朝は食事を摂らないという人はヨーグルトや果物など何か軽くでよいので、胃に入れてから服用しましょう。

どの薬でも吐き気などの副作用は言われることですが、食後に服用すると守るだけでも変わってくるものです。空腹を感じていなくても胃がからっぽの状態でチャンピックスを服用しないと決めることは少しでも副作用を軽減させる為に必要です。

コップ一杯の水で飲む

お腹の中に入ってしまえば一緒と思って薬だけで飲んだりすると、それが元で胃や食道が荒れる原因になってしまいます。飲み物の種類によっては薬の成分の効果を邪魔してしまうものも多くあります。コーヒーや紅茶のカフェイン飲料や果物のジュースなどで飲まず、コップ一杯の水で飲むようにしましょう。

チャンピックスに限ったことではありませんが、製造メーカーはコップ一杯の水で飲むことを想定して安全性などの検査をしていることがほとんどです。水が少なすぎてのどや食道に引っかかってしまったりしないように十分注意しましょう。

まとめ

たばこを吸っている人からすれば、ニコチンを含まない薬でたばこがやめられるなんて魔法のようですが、魔法の裏にはたくさんの危険性をともなっています。バレニクリン、チャンピックスはアメリカで重篤副作用件数ワースト1位をとったこともあるほど、副作用の危険について注目されている薬です。

チャンピックスはきちんと用法・容量を守って、なおかつ体に何かしらの負担や異変が見られない場合はとてもよい薬と言えるでしょう。しかし意外とこの用法を守れない人がいることも多いのです。友人同士でわけあっている現場を目撃したこともありますが、そういったことは決して行ってはいけません。

チャンピックスは禁煙治療の薬です。サプリメントなどの栄養補助食品などと同じように扱うことなく、この記事を読んでいる方の禁煙が無事に成功することを祈っております。