上司がパワハラをしてきたら?相談相手として適切な立場の人やきちんとした対処法

職場の上司は仕事を進める上で的確な指示やアドバイスをしてくれる信頼できる存在であるはずです。その上司から言われない中傷を受けたり、通常では考えられない激務を押し付けてきたらそれはパワーハラスメント、通称パワハラです。上司がパワハラをしてきたら、一体どうやって対策すればよいのでしょう?その疑問に答えていきます。

上司にパワハラを受けた

日々会社で仕事を行っていく上で、上司の存在は欠かすことができずどの人も上司の指示に従って業務をこなしていることと思います。基本的には上司は部下が仕事がしやすい環境を整えたり、日々の指示や指導を行う部内の司令塔的役割を担っています。しかし上司によっては自分が良く思っていない部下に対して嫌がらせを行う、いわゆるパワハラを行っている人もいます。

上司からパワハラを受けた部下は、通常であれば相談するべき相手に対して敵意を向けられることで神経が消耗してしまい、誰にも助けを求めることができなくなってしまいます。しかしそのままパワハラを受け続けることは自分にとって良いことではありませんし、いずれ破綻してしまいます。上司からのパワハラをどう解決していくかが打開の鍵となるでしょう。

上司のパワハラの証拠を残す

パワハラを受けた日付と内容を日記に詳細に書く

上司からパワハラを受けている人は、それが日常的に行われている事がほとんどだと思います。こういったパワハラは毎日されてきたことを日記に詳細に記録しておくことが大切です。今後話し合いを行う際にやったやらないの水掛け論になってしまうことや、詳しい日付を記憶していなかったためになあなあにされてしまう可能性があるからです。

いつ、どんなことをされたのかを克明に記録しておき、またそれが常習化されているという記録があることで今後何らかの手段を講じる際にも事態を深刻に受け止めてもらうことができます。また相手が記憶になかった場合にも証拠が残っていればその事実関係を明らかにして指摘することができます。

パワハラと取れる内容のメールは保存しておく

業務の指示や部内の情報共有のために、上司からメールが送られてくることが良くあります。パワハラをしてくる上司は時に相手の部下だけに辛らつな内容のメールを送ってくることもあります。そのメールを見るとショックを受けてしまい、一刻も早く削除したくなる気持ちはわかります。しかし上司が送ってくるそのショッキングな内容のメールも、自分がパワハラを受けているという確実な証拠になります。

まずはそのメールをプリントアウトして書類として保管しておきましょう。万が一メールが消えてしまった場合も手元に残っていれば訴え出ることができます。またメールの文章をファイルに保存したり転送することでパワハラのメールを複数個所に保存する習慣を付けましょう。そして日記にもパワハラのメールが届いたという内容を記し、メールとの事実関係の確認に役立ててください。

パワハラの証拠となる書類や勤務記録などを取っておく

パワハラをしてくる上司は、何度も書類を書き直させたり意味のない仕事を押し付けてきます。また過剰な仕事をさせ無理な残業させるような行動にも出てきます。こういった場合は何度も書類を書き直させられた原因となった書類を保存しておき、後の話し合いの際に提出できるようにまとめて起きます。付箋などで修正箇所や言われたことなどをメモ書きしておくと、そのときの記憶を呼び起こすために有用です。

また無理な量の仕事をさせられたり、残業を教養された場合はその業務内容と実際にかかった時間などを記録しましょう。残業した時のタイムカードをコピーしておくか、パソコンのログイン時間を打ち出しておきましょう。場合によっては残業していたにもかかわらず、タイムカードを早めに押させて隠匿する可能性もあります。こういった場合には業務に関するメールを残業の最後の時間に送っておき、そのメールを保存しておくことがお勧めです。

パワハラ発言は録音しておく

パワハラをする上司は、部下に辛らつな言葉を投げつけることが多いです。「そんなこともできないのか」「お前は会社を辞めてしまえ」といった相手を攻撃する言葉を発言して、部下の精神状態に多大な影響を与えます。こういった発言は上司自体がパワハラとして認識していないケースも多く、これくらいのことはよくあると部下がおざなりにしてしまうこともあります。

しかし、業務に関係ない叱咤や執拗な退職要求は立派なパワハラです。ちょっと自分の中で納得できない発言については見逃しておくと後で指摘する意味でもきちんと保存しておきましょう。上司と会話する可能性があるときは事前にボイスレコーダーなどを購入しておき、その発言全てを保存しておきましょう。ボイスレコーダー自体が紛失してしまう可能性もありますので、録音後はきちんとデータとして保存しておきましょう。

上司がパワハラをしていることを相談する

部署内や同僚、上司と同じ立場の人間に相談する

上司にパワハラされていることがわかったら、まずはその事実を社内の人間に知ってもらうことが一番大事です。部署内の同僚に相談して、同様なパワハラを受けていないか確認してみてください。場合によっては同じようなパワハラを部署内の同僚も受けている可能性もありますし、自分だけがスケープゴートにされている可能性も考えられます。

また部署の規模が小さく相談できる相手がいない場合は、上司と同じ立場の人間に相談することも有効です。同じ立場であればそれがパワハラに該当するかの判断もできますし、もしかしたら上司に注意をしてくれるかもしれません。上司と同じ立場の人間と話ができる機会があれば、相談する時間をとってもらえるよう働きかけることも大切です。

パワハラをする上司の上司へ相談する

パワハラは上司が部下へ行う行為のため、普通であれば問題があれば相談するべき上司が敵となります。こうした場合は上司の上司に相談しましょう。上司の上司は、部下であるパワハラをする上司を管理する立場にあります。当然パワハラと認識されれば何らかの処分をパワハラをする上司に下します。またパワハラがこれ以上起こらないように便宜を図ってくれる可能性もあります。

とはいえ、上司の上司と接触する機会など滅多にないのではないでしょうか?場合によっては上司の上司は同じフロアにいない可能性もあります。こういった場合は社内メールや内線電話が有効です。上司の上司に直接メールや電話でパワハラを受けているということを訴えて、詳しい話ができる時間をとってもらえるように相談してください。

会社にあるパワハラ相談機関へ相談する

会社によってはセクハラ相談機関と同じ用にパワハラ相談機関を設けて社内のパワハラ撲滅に尽力している場所もあります。こういった社内の相談機関はパワハラの事実を相談するだけでも自分の心の負担を少しでも解消してくれます。またパワハラの事実確認ができればパワハラをする上司本人へ何らかの処分が下される可能性もあります。

社内で起こるトラブルは、部下と上司だけの問題ではなく社内での問題です。自分だけで解決できないと判断できれば、きちんとその事実関係をまとめて社内の相談室に相談しましょう。そして事実関係を確認できるように、持っている証拠や日記は常にすぐ提出できる状態にしておきましょう。

社外の相談室へ相談する

現在の日本ではパワハラは深刻な問題となっており、そのため社外の相談室を設けている場所もあります。弁護士事務所などが多く、社内で解決できない場合は弁護士を通して会社を訴える場合に便利です。こういった社外の相談室はなかなか会社に打ち明けられない人にとって、気軽に相談できる窓口として人気が高いです。

実際に社外の人間に相談することで、自分の受けている状況の深刻さがわかります。またそのパワハラがどんな罪になるのかを認識することができ、今までよりも相手に強く対応することができるようになります。またパワハラの内容によってはどうやって解消するかのアドバイスも受けることができ、自分だけで悩んでいる時よりも明確に判断することができるようになります。

厚生労働省の窓口やサイトで相談する

パワハラは日本企業内でも深刻化しており、年々相談数は増える傾向にあります。人々が快適に仕事を行うことができるよう国もパワハラ撲滅に向けて色々と対策を講じています。そのひとつがパワハラのポータルサイトの設立です。このサイトには実際にパワハラのケースを動画で紹介し、自分に当てはまっていないかを確認できるようになっています。

また相談ダイヤルや相談フォームを設けており、誰にも相談できなかったパワハラについて気軽に相談することができます。同サイトには法テラスなど弁護士の紹介リンクもあり、パワハラに悩む人たちへ自分だけで解決できない場合に相談できるよう様々な取り組みをしています。

社内で訴えても効果が確認できなかったり、パワハラをする上司に意識の改善が見られなかった場合などこういった国が提供しているサービスを使って相談することで、また新しい道が開ける可能性があります。お金も特にかからないので、まずは気軽な相談からはじめてみてはいかがでしょう。

参考

相談窓口のご案内あかるい職場応援団

本人にパワハラをしているとわからせる

口頭でパワハラをやめるよう訴える

パワハラをする上司のほとんどは、その行為がパワハラに該当していると認識していません。過去に自分が上司にされてきた嫌がらせをそのまま部下に継承する悪質なパターンもあります。こういった認識の違いは本人にパワハラであると訴えでないと収まりません。まずはその行為がパワハラであるという認識を本人に持たせる手段をとってみて下さい。

大抵の上司は「こんなことはパワハラではない」「誰もがやってきたことだ」と自己正当化をすると思います。パワハラに該当する資料や社内で作られているパンフレットなどを用意しておけば、「社内でもパワハラであるという認識だ」と強く抗議することができます。

口頭で訴え出るためにも自分が受けてきたパワハラの事実と、実際にパワハラ行為に該当すると証明できる資料を揃えて本人にやめるように訴えましょう。

第三者を立てて、パワハラをやめるように訴える

上司と自分だけでは埒が明かない時もあります、上司によってはなあなあにして話を終わらせようとするかもしれません。こういった話し合いをきちんと解決まで持っていくには第三者を同席させることが有効です。できれば上司の上司にあたる人や、労働組合員の方が適任と思われます。パワハラをする上司にたいして第三者からも厳しく改善を訴えてもらえるようにしましょう。

口頭で伝えただけだと改善しない上司もいるかもしれません。こういった場合は話し合いの際に事実内容を認めて改善するという旨を書いた確認書を作っておき、サインしてもらうことも良いかもしれません。この書類が社会的な効力を持つとは言い切れませんが、何か新たな問題が起こったときにこのときに話し合いをして改善すると認めた事実として記録できるからです。

何度上司に訴えても改善されず、社内で問題提起してもうやむやにされてしまうのでしたら外部機関を使うしか手はありません。弁護士を立てて社内環境を改善しない会社を相手取り訴訟を起こしましょう。ただ訴訟を起こすには少なくはないお金を出すことになりますので、きちんと証拠がそろっていて訴え出る覚悟がある際だけこの手段に出るようにしましょう。

訴訟を起こした場合、その後会社に居づらい状況になるかもしれません。しかしパワハラする上司によっては本人の名誉を傷つけるまで追い詰める可能性もありますし、その結果うつなどの健康被害を起こしてしまう可能性もあります。あなたの名誉と、健康的な生活を守るためにも泣き寝入りだけはしないようにしましょう。あなたの満足の行く結果がでるように、法廷に判断を委ねましょう。

上司にパワハラされたら泣き寝入りせず、立ち向かう勇気を!

同じ会社で色々な性格の人間が働いているわけですから、多少の諍いが起こることは想定していなければなりません。しかし上司のパワハラに関しては話が別です。上司という立場を利用して部下に過大な責務を押し付けることは、上司としての責任監督を問われる事象です。けして見過ごしてはいけません、そして泣き寝入りするようなことはあってはならないのです。

自分が正しいと思えるのであれば、きちんとパワハラの証拠を集めて社内で味方を作りましょう。そして社内や社外の機関を通じてパワハラする上司に対してきちんとその責任を取らせましょう。気持ちよく働ける職場作りのために、あなたが犠牲にならないように毅然とした態度で対応できるよう願っています。